福岡県でことし初めてマダニの被害 60代女性が入院 草むらなどに多く生息・春から秋に活動が活発化 対策やかまれた時の注意点は?

福岡県みやま市に住む60代の女性が、マダニにかまれて発熱などの症状を訴え入院しました。県内でマダニによる感染症の患者が確認されたのはことし初めてで、県が注意を呼びかけています。

福岡県によりますと、みやま市に住む60代の女性は4月15日に発熱し、その2日後にはおう吐や下痢、けん怠感などの症状が現れました。

症状が改善しないため、医療機関を受診し血液検査をしたところ、マダニが持っているウイルスによる「SFTS=重症熱性血小板減少症候群」の感染が確認されました。

女性にはマダニにかまれた痕があり、いつ、どこでかまれたか、福岡県が調べています。

女性はいまも入院していますが、症状は回復傾向だということです。

福岡県では、マダニに噛まれることでうつるSFTSの感染者が、2013年から2024年4月22日までに29人確認されていて、そのうち7人が死亡しています。

国内ではヒトからヒトに感染したケースも確認されていて、福岡県は注意を呼びかけています。

重症化すると死に至ることもあるマダニ感染症の対策を確認します。

厚労省によりますと、マダニの活動が盛んになるのは春から秋、まさにこれからの季節です。

マダニが多く生息するのが、草むらややぶなどです。これらの場所に入る場合は、肌の露出を少なくするよう心がけてください。具体的には、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻くなどの対策が必要です。

もし、マダニにかまれた場合、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚の中に残って化膿したり、マダニの体液が逆流したりするおそれがありますので、医療機関で処置してもらうようにしてください。

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