神村学園の4番正林輝大、中1日の継続試合で2打席連続タイムリー「神村らしく泥くさく」で復調 高校日本代表候補が故郷佐賀で活躍

6回に適時打を放つ神村学園の正林

◆高校野球春季九州大会1回戦(継続試合) 神村学園8―1大牟田(7回コールド)(22日・さがみどりの森)

神村学園(鹿児島)が20日に雨のため継続試合となった大牟田(福岡)との初戦を制した。4―1とリードして攻撃中だった5回2死三塁から再開。6回に3点、7回に1点を加えてコールド勝ちした。

中1日での試合再開にも選手は落ち着いていた。「私も継続試合は初めて。前日(21日)は練習をしてできる限りの準備をして試合に臨みました。6回表をしっかり無失点で抑えて次の攻撃に入れましたね」。5回の攻撃は三振で終わったが、6回の守備でリズムをつくった快勝に小田大介監督はうなずいた。

高校日本代表候補の4番正林輝大(3年)は6回に中前へ適時打。2日前の5回の適時二塁打と合わせて2打点を挙げた。「自分の結果を求めすぎずに次につなぐことを考えました」。出身地佐賀での久々の試合で「打席に立ったときの景色が懐かしくて、帰ってきた感じがしました」と活躍を喜んだ。

高校日本代表候補の合宿では木製バットで本塁打を放った。合宿後は「打たないといけないという気持ちが強くて結果ばかり求めていた」と気負いが生まれ、思うような打撃ができなかった。

自分の打撃を取り戻せたのは、小田監督の「きれいに打とうとしすぎている。神村らしく泥くさくいけ」とのアドバイスだという。小田監督も6回の適時打に「力むことなく自然体で入ってくれた。チャンスで打てるようになったのは成長かな」と目を細めた。

準々決勝は大分と対戦。2季連続のベスト4進出を目指し、不動の4番がチームを引っ張る。(前田泰子)

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