夜寝ているときに地震が起きたら?エレベーターに閉じ込められたら?知っておきたい対処法

17日発生の地震について気象庁は、今後1週間ほどは最大震度6弱程度の地震が起きる可能性があるとして注意を呼びかけていますが、再び大地震が発生したときにどのような行動をとれば良いのか。きょうは過去に放送したCH.4防災をプレイバック。今回のような、夜、寝ている時に地震が発生したらどう備えれば良いのでしょうか。

2014年の伊予灘での地震や熊本地震など、昼夜を問わず発生する大地震。新居浜市防災センターです。こちらでは地震や火事の疑似体験を通じて、災害の知識を無料で学ぶことができます。体験したのは震度6弱の揺れです。

松友アナ:

「かなりこれは…バーがないと体が振り回されるような感じです」

「寝ているとき」は起きているときよりも揺れを感じやすい

これが寝ているときだと。

松友アナ:

「うわぁ!どうしよう…」

(体験後)

「体が今もふわふわした状態です…」

新居浜市防災センター 渡邊康志さん:

「立っているときは膝で揺れを吸収するので揺れてもバーさえしっかり持っていれば大丈夫だが、寝てるととても不安定な状態になる」

松友アナ:

「何も見えていない状態からのスタートなのでとても怖かった」

寝ているときは立っているときよりも揺れを感じやすいといいます。では、寝ているときに地震が発生どうすればいいのでしょうか。

松友アナ:

「頭を守る?」

渡邊さん:

「正解!おそらくお布団かぶっていると思いますので、お布団でしっかり頭を守っていただくことが大事」

夜間は周りが暗く状況を把握することが難しいため、恐怖を感じやすくなります。

大きな家具は置かないで 家具の固定や配置の見直しを

そこで大切なのが…

「ベッド、布団に倒れてくる家具が一番危ないので、大きな家具は置かない。置いても低い家具もしくは家具の配置換えをしてほしい」

吊り下げている照明が落ちてこないようにすることや家具をしっかり固定することも重要です。

愛媛県の調査では、家具などをまったく固定していない人が6割近くに及んでいて、自分の命を守るために今できることから進めておきましょう。

渡邊さん:

「いつ南海トラフ地震が起きても大丈夫なように、各家庭で備えることがとても有効になってくる。ぜひ備えを忘れないようにしていただきたい」

地震発生時 エレベーターに乗っていたら…

続いて、仕事や買い物などで利用することが多い「エレベーター」。全国では、地震が発生時に閉じ込めの事例もありますが、いざ閉じ込められたら…どのような行動をとれば良いのでしょうか。エレベーターのメンテナンス会社協力のもとエレベーターの閉じ込めを再現してもらいました。

技術員 八石汰征さん:

「止めます」(ドンッ)

松友アナ:

「おおお…これで止まったんですね?ボタンを押しても何にも光らないですね」

このエレベーターは復旧装置がついていないため、大地震によって閉じ込められたという想定です。

エヒメエレベータサービス技術員 八石汰征さん:

「2009年以降のエレベーターか地震の復旧装置がついているエレベーターだと、震度4以上だと最寄りの階に止まって、扉が開いてみなさんを救出したあとに停止するようになる。復旧装置がついていないと閉じ込めの状態になる」

エレベーター内のインターホンで、インターホンが繋がらない場合は携帯電話で管理会社などに連絡することが大切です。

閉じ込められたときにやってはいけないこととは?

松友アナ:

「助けてくださーいっていうのもだめなんですか?」

八石さん:

「近くに人の気配があれば大声も有効なんですけど。できるだけ体力を温存していただいた方が身のため」

落ち着いて救助を待つことが大切 エレベーター内でのNG行動は?

愛媛県の想定です。南海トラフ巨大地震のとき県内では最大1913台のエレベーターが停止し909人が閉じ込められるとされています。全員の救助を終えるには少なくとも半日以上はかかるということで、体力を温存することが大切なんです。

「ドアを無理やり開けようとすると二次的故障になって救出が遅れる可能性があります。(開けて)隙間があったりするとそこから落ちてしまったりすることもある。絶対に開けないでもらいたい」

このほか映画やドラマで見る天井からの脱出は、外からカギがかかっていて開けられないためNG。

換気扇やドアの隙間から空気が入ってくるため酸素は確保できるということです。

八石さん:

「ロープは1つのエレベーターに2本以上は必ずついている。ここだと4本。1本切れても3本ありますし、仮に3本切れても1本でも動くような構造になっている」

さらに、ロープがすべて切れてもエレベーターが落ちないよう固定する装置など何重もの対策があり、落ち着いて救助を待つ。これが大切だということです。

このほかにも車に乗っているとき、職場にいるときなど、いつどこで地震に遭遇するかわかりません。様々なパターンをイメージしながら備えを進めましょう。

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