中国EVメーカー理想汽車が大幅値下げ、60万円返金も―中国メディア

22日、中国の電気自動車(EV)メーカーの理想汽車が複数車種の価格を引き下げ、すでに購入したオーナーにもキャッシュバックを実施すると発表したことが中国のSNS微博で注目を集めた。

2024年4月22日、中国の電気自動車(EV)メーカーの理想汽車が複数車種の価格を引き下げ、すでに購入したオーナーにもキャッシュバックを実施すると発表したことが中国のSNS微博で注目を集めた。

理想汽車は22日、微博公式アカウントで24年版「理想L7」「理想L8」「理想L9」「理想MEGA」について、同日より新たな価格体系を導入することを発表。これから購入する顧客だけでなく、成約済みの顧客についても代金の支払いが済んでいるか否かにかかわらず新しい価格体系を適用するとした。値下げ幅は「理想MEGA」の55万9800元(約1200万円)から52万9800元(約1130万円)という3万元が最大で、他車種も1万8000〜2万元(約38万5000〜42万7000円)の値下げとなる。

理想汽車はまた、該当モデルの車をすでに所有しているオーナーに対してもキャッシュバックを実施することを打ち出し、アプリを通じてキャッシュバックの内容をプッシュ送信すると発表した。

微博ではすでに複数のユーザーが、理想汽車からキャッシュバックの通知が来たとする書き込みを画像付きで公開。車種によって1万5000元(約32万円)や3万元(約64万円)などキャッシュバック額は異なっており、3万元のキャッシュバック通知を受け取ったあるユーザーは「朝起きていきなり3万元を拾ったような感覚」と喜びを表現していた。

中国国内のEV市場の成長が鈍化して各メーカーの競争が一層厳しくなり、値下げ合戦が繰り広げられている中で、好調な業績が伝えられている理想汽車が大胆な値下げ措置を打ち出した。フォロワー540万人を抱える時事評論ブロガーの「理記」氏は、「90%以上の自動車企業にとって今年の目標は生き残ること。理想も例外ではない」とし、今年1〜3月の月間平均販売台数が2万7000台と決して悪くない数字ながらも年間目標の80万台には程遠く、1カ月8000台は売らなければいけないという状況の中、続々と出現するライバルの高コスパな新製品に対抗して売り上げを増やすためには値下げは必然だったとの認識を示している。(翻訳・編集/川尻)

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