縄でぐるぐる巻きに… 風変わりな「しばり地蔵」 とは? 山梨・早川町

早川町で住民に愛される一風変わったお地蔵様「しばり地蔵」。

その名の通り、縄でぐるぐる巻きにされるお地蔵様のご利益とは…

早川町京ヶ島の「常昌院」の門前に祭られている「しばり地蔵」です。

文献などによりますと、江戸時代に中国に由来する「庚申信仰」が盛んになった際、庚申像に縄をかけて庚申さまを困らせ、願いが叶えば縄を解くという習わしが広がりました。

でもこのお地蔵さま、実は庚申像ではないんだそうです。

風化して顔が分からなくなっていたところに外部から庚申信仰が伝わり、“願かけの習わし”が定着したのではないかと考えられているそうです。

地域住民は

「 健康保険証をなくしたことがあって。縄を持ってきてお地蔵さんを縛れば願いが叶うと聞いていたので、そのようにしたらすぐ見つかりました。だからとても効くんじゃないかと思います」

多くの願いが叶うことから今でも多くの人が訪れ、いつも縄で縛られているしばり地蔵。

地域にとって、心のよりどころだといいます。

地域住民は

「昔から言い伝えられているありがたいお地蔵さんだから、何かある時はみんないつも心にあって、大切にお守りしなきゃなと思っている」

「常昌院」の三井成志住職は「先人から残されたものを大切に伝えていく。訪れた際にはぜひ拝んで行ってほしい」と話しています。

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