海自ヘリ墜落事故 同型機による訓練飛行見合わせ 過去には今回と同じ《夜間訓練中の事故》も 長崎・大村航空基地

大村航空基地所属の1機を含む海上自衛隊のヘリコプター2機が訓練中に墜落した事故について、防衛省では、フライトレコーダーの解析を進めると共に、行方不明者7人の捜索活動を続けています。

20日夜、伊豆諸島の東の海域で訓練中だった海上自衛隊のヘリコプター2機が墜落したこの事故。このうち1機は大村航空基地所属で、2機に乗っていた合わせて8人のうち1人が死亡し、7人が行方不明となっています。

これまでに機体の一部と思われるものや搭乗員のヘルメット、フライトレコーダー2個が回収されていて、防衛省は2機が衝突した可能性があるとしています。

木原稔 防衛大臣:
「いずれのフライトレコーダーにつきましても、現在解析中ではありますが、現時点において飛行中に機体に異常があったことを示すようなデータは確認されておりません」

この事故の影響で海上自衛隊大村航空基地では、墜落したヘリの同型機による訓練飛行は、見合わせとなっています。

近隣住民:
「心配ですね。早く何としてでも、早く見つかってほしい」

海上自衛隊大村航空基地所属のヘリコプターをめぐっては、過去にも訓練中の事故などが起きていました。

1994年には壱岐空港から急病人を搬送していた大村航空基地所属のヘリコプターが、移動中に回転翼を空港の照明塔に接触させ大破。副操縦士ら2人が重傷を負いました。

その2年後には大村航空基地の近くで訓練を行っていたヘリコプターがエンジントラブルを起こし大村市内の畑に不時着しました。

さらに2009年には訓練をしていたヘリコプターが長崎市沖に不時着し、搭乗していた隊員3人のうち2人が死亡しました。今回の事故と同じ夜間の訓練中の事故でした。

木原稔 防衛大臣:
「このような事故が発生したということを重く受け止め、今一度、全自衛隊、陸海空全自衛隊の航空機の運航にあたっては安全管理に万全を期すと共に、今後しっかりと事故原因を究明し、必要な対策を取ると」

防衛省は、今後さらにフライトレコーダーの解析を行い、事故調査委員会で事故原因の分析を進めるとともに、引き続き、7人の行方不明者の捜索救助にあたるとしています。

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