I神戸、元なでしこMF増矢理花の現役引退を発表「常に周りの人達に恵まれ、本当に幸せでした」

INAC神戸レオネッサ(I神戸)は22日、元日本女子代表(なでしこジャパン)MF増矢理花が2023-24シーズンをもって現役を引退することを発表した。なお、5月18日に控えた2023-24シーズンのWEリーグホーム最終戦にあたる三菱重工浦和レッズレディース戦で、増矢の引退セレモニーが実施される予定だ。

増矢は1995年9月14日生まれの現在28歳。JFAアカデミー福島の出身で、同校在校中の2010年5月になでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)初出場を果たす。JFAアカデミー福島卒業後の2014年にI神戸へ入団し、加入初年度から主力の1人として活躍。I神戸では7シーズンもの間活躍し、WEリーグが創設された2021-22シーズンからは新設クラブのサンフレッチェ広島レジーナ(S広島R)へ移籍した。S広島Rでは、加入直後に左ひざ前十字じん帯を負傷するなどケガにも悩まされながら、最終的には2年間にわたってプレー。今季よりI神戸に復帰したが、今年3月には再び左ひざ前十字じん帯を損傷したと発表。全治8カ月を要する見込みだと明かされており、今シーズン中の復帰は絶望的と見られていた。

なでしこリーグ、WEリーグ通算では188試合に出場して57ゴールを記録。I神戸では2015年、2016年、2023年と3度にわたって皇后杯優勝を経験した。

また、各年代別のなでしこジャパンにも名を連ねており、JFAアカデミー福島在校時の2012年にはFIFA U-17女子ワールドカップに出場。I神戸加入後の2014年9月にはA代表デビューも飾った。同年開催の第17回アジア競技大会2014にも招集され、AFC女子アジアカップヨルダン2018や第18回アジア競技大会2018では優勝も経験。なでしこジャパンでは通算27試合のピッチに立ち、6ゴールを挙げた。

I神戸、そしてS広島R、さらにはなでしこジャパンでも活躍してきたアタッカーは、現役引退に際し、現所属クラブのI神戸を通して次のようにコメントを発表している。

「シーズン途中ではありますが、このタイミングで現役引退の報告をさせて頂きます。今シーズンをもちまして現役引退する事を決意しました」

「まず、私のサッカー人生を支えて下さったファン・サポーターの皆様、スポンサー企業の皆様、指導者の方々、共に闘ってくれた仲間達、チーム関係者の皆様、フロントスタッフ、現場スタッフ、チームメイト、近くで支えてくれた家族、地元の方々、他にもたくさんの方々への感謝の気持ちでいっぱいです。皆様のおかげでここまでサッカーを続ける事ができました。ありがとうございました」

「高校卒業から7年間と今シーズンを合わせて8年間、私を育ててくださったこのINAC神戸レオネッサというクラブに感謝の気持ちでいっぱいです。最高の環境で、最高の仲間と日々サッカーに打ち込むことができて、とても幸せでした。そして2年半お世話になったサンフレッチェ広島レジーナにも感謝の気持ちでいっぱいです。チームの立ち上げから関わらせていただき、かけがえのない濃い2年半を過ごせました。私のサッカー人生は常に周りの人達に恵まれ本当に幸せでした」

「最後に、まだリーグ戦が残り6試合あります。私はピッチに立つ事ができませんがみんなと共に全力で闘います」

【ハイライト動画】増矢理花がI神戸で決めた最後のゴール

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