北九州市の繁華街で20日、飲食店など8店舗ほどを焼く火災が起きました。
現場周辺ではこれまでにも火災が相次いでいて市民からは不安の声が聞かれました。
部屋全体が焦げ、建物の骨組みがむき出しに…相次ぐ大規模火災
若松康志記者「火災現場です。至る所でガラスが割れ、焼け落ちている様子がうかがえます。屋内は部屋全体が黒く焦げ、激しく燃えていたことが想像できます」
黒く焦げた椅子やテーブル。建物の天井は焼け落ち、骨組みがむき出しに。
北九州市民「『またか』と思いました。立て続けだから怖いですね」
煙ばかりだった火災現場が一転、激しく立ち上る炎
20日午前9時8分、「複数の配管から煙が出ている」と消防に通報がありました。
通報から約30分の時点では建物の外から炎は見えなかったものの、10数分後に建物から一気に煙が噴出。
その後、屋上から炎が立ち上り、飲食店などが入る建物を中心に燃え続けました。
通報した店舗の従業員「営業中でお客さんもいた中で、『煙たいな』って。外に出て見てみたら上のダクトから煙が出てる感じだった。飲食店を盛り上げていきたかったが悔しい」
8店舗ほどを焼損し、約32時間後に鎮火出火原因は調査中
火は建物に入る飲食店など8店舗ほどに燃え広がり、およそ350平方メートルを焼きました。
そして火災発生から、32時間が経った21日午後5時、ようやく鎮火が発表されました。
けが人はいませんでした。
警察と消防は、21日、35人態勢で実況見分を行いましたが、火が出た原因について、まだ調査中としています。
3年間で4度目周辺で相次ぐ大規模火災
本田奈也花アナウンサー「火災現場から約200メートル歩いて3分ほどの場所にあるのが、今年1月火災が発生した、鳥町食道街です。現在も重機によるがれきの撤去作業が進められています」
小倉北区の中心部では火災が相次いでいて、2024年1月には鳥町食道街一帯で36店舗が被災、2022年には、「北九州の台所」旦過市場が二度、大火に見舞われています。
火災を受けて北九州市の武内市長は、「非常に残念であり、大規模な火災が続くことは看過できない。原因究明とともに、実効的な対策を講じ、強い危機感を持って、市民全体で取り組む必要がある」とコメント。
福岡県、北九州商工会議所、北九州市は22日、被災した事業者を支援するため相談窓口を設置しました。