バイオマス発電所で爆発・火災 原因説明会で住民怒り「再稼働ありきのスケジュールはやめて」

鳥取県米子市の米子バイオマス発電所では去年、爆発が起きるなど複数回火災が発生し、現在も運転を停止しています。
事故後の調査で判明した火災の原因などを説明する住民説明会がこの週末開かれましたが、住民からは、怒りの声が…。

参加した住民
「誰も責任をとらない。非常に不信感、御社に対して抱いています」
「やはり、再稼働はごめんです。稼働しながら検証するなんてもってのほかです」

怒りを露わにしたのは米子バイオマス発電所の周辺に住む住民らです。

この発電所は、おととし4月から営業運転を開始しましたが、去年5月と7月に火災が発生。9月には、燃料受入れ建屋の壁が吹き飛ぶ爆発を伴う火災が発生し、現在は稼働を停止しています。

19日、発電所や出資者である中部電力などが2回目となる住民説明会を開きました。

5月の火災は、貯蔵されている木質ペレットという燃料に別の燃料の水分が混入し、発酵が促進されて自然発火。

7月の火災は、構造物の隙間に使用される部品の耐熱材の破損が原因だと説明されました。

そして9月の爆発は、燃料を運ぶエレベーターの内部でバケットと呼ばれる燃料を入れる金属製の容器と異物が衝突し、摩擦が生じて着火。
清掃不良で粉じん濃度も高く、引火しやすい状況となっていたため、粉じん爆発が発生したと考えられるということで、再発防止に努めるとの説明がありました。

参加者
「皆んなが納得する形じゃないと、再稼働ありきのスケジュールはやめていただきたい」

米子バイオマス発電所 足利司 所長
「地域の皆様へのご説明をするスタートということで、これから複数回にわたって丁寧なご説明をして、少しでもご理解をいただきたいということで取り組んでいきたい」

他にも騒音問題などの課題も残る米子バイオマス発電所。再稼働に向けては住民の理解が必要ですが、まだまだ時間を要しそうです。

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