「考え事をしていた」市電同士の衝突事故から一夜 鹿児島市交通局が職員に注意喚起

21日夕方、鹿児島市電が、停車していた前の車両に追突する事故があり、一部区間で運休しました。22日、鹿児島市交通局は基本的な安全確認を徹底するよう改めて職員に注意喚起を行いました。

鹿児島市交通局によりますと、21日午後4時15分ごろ、鹿児島市鴨池2丁目の郡元電停で、停車していた市電に後続の市電が追突しました。2両の市電の乗員と乗客計約40人にけがはありませんでした。

この事故で、約2時間半にわたって市電が一部区間で運転を取りやめ、350人余りが代替バスを利用するなど交通に影響が出ました。

追突した車両を運転していた20代男性運転士は「考え事をしていて、前の車両に気付かなかった」と話しています。

事故を受け、鹿児島市交通局は22日、電車の運転に関わる約100人の職員に向けて、指さし確認などの基本的な安全確認を徹底するよう注意喚起の文書を配布しました。

また、朝の点呼でも口頭で注意を促したということです。

鹿児島市交通局・末吉健治電車事業課長
「追突事故により、多くの方にご迷惑をおかけして申し訳なく思っています。職員の研修について、年1回を想定していたものを2回に増やすなど、安全意識を徹底していきたい」

鹿児島市電では2019年と2023年、運転士の操作ミスが原因とみられる脱線事故が発生しています。

市民の命を預かる責任を改めて認識するとともに、徹底した再発防止が求められます。

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