韓国代表「イヤになるほど強かった」3つの最強ユニフォーム

22日に行われるU23アジアカップのグループステージ最終節で日本と対戦する韓国代表。

最新のユニフォームは今年3月に発表され、韓国サポーターの間では賛否あるようだが、海外のユニフォーム好きにはデザインの美しさが比較的好評を博している。

ただ、日本に対して異常な強さを発揮したかつての韓国には、見た瞬間に気が滅入るようなユニフォームが多かった。「美」よりも「恐」である。

ここでは、そんな3つのユニフォームをご紹介しよう。

2012 アウェイ

韓国代表 2012 Nike アウェイ ユニフォーム

選手:奇誠庸(キ・ソンヨン)

韓国の国旗である太極旗は長い間エンブレムとしてユニフォームの左胸に収まり続け、代表チームのシンボルとなっていた。90年代以前からの韓国代表を知る人にとっては、どことなく嫌なイメージが残る存在かもしれない。

2002年のユニフォームから虎のエンブレムが登場し、太極旗も一度は姿を消すのだが、ユニフォームのデザインそのものとして復活を遂げたのが2012年のアウェイだった。

ご覧の通りでストレートなまでの太極旗デザイン。赤と青の陰陽模様をウェーブ状のストライプで表現している。

この陰陽ウェーブに嫌なイメージが残る理由は太極旗デザインだけではない。2012年のロンドン五輪・男子サッカー3位決定戦での苦い記憶もよみがえるからだろう。規定により国旗を付けたユニフォームは、完璧なまでの太極旗デザインと化した。

日本にとっては44年ぶりのメダルがかかった一戦だったが、試合は2-0で韓国が勝利している。試合後の韓国側の“振舞い”が問題視されたことも記憶に新しい。

2002 ホーム

韓国代表 2002 Nike ホーム ユニフォーム

選手:安貞桓(アン・ジョンファン)

2002年の日韓W杯に向けて投入され、史上最高の4位に輝いた伝説のユニフォーム。チームの躍進が様々な物議を醸したW杯だったが、場違いなのでその件についてここでは触れないでおく。

それまでの韓国のユニフォームのイメージといえば「真っ赤」だったが、このユニフォームの基調色に使われたのは少しピンクがかったようにも見える淡い赤。力強さを感じさせないこの色には、当時は否定的な意見も見られた。

そんなユニフォームを着たチームはグループステージを突破し、猛者の集う決勝トーナメントへ。イタリア、スペインに勝利し準決勝に駒を進めたがドイツに敗れる。そして最後の試合となった3位決定戦でもトルコに敗れ4位に終わった。

この大会で韓国の躍進を象徴するのは、どちらかといえばポルトガル、イタリア、スペインに勝利した白いアウェイユニフォームで、赤のホームは最後の2試合での敗戦の印象も残る。

それでもこの赤いユニフォームを見ると、羨ましいほどの韓国国民の熱狂ぶりとテーハミング・コールが脳内で再生され、共催国の日本から悔しさ混じりに眺めていたあの苦々しい日々の記憶が呼び覚まされる。

1998 ホーム

韓国代表 1998 Nike ホーム ユニフォーム

選手:金度勲(キム・ドフン)

1998年に開催されたフランス・ワールドカップに向けて準備されたユニフォーム。日本に対して異常なまでの勝負強さを発揮した1980年代・90年代の韓国代表の記憶が甦るカラーリングだ。

日本は韓国になかなか勝てない時代が続いていたが、90年代に入るとW杯アジア予選などで白星が増え始める。だが、98フランスW杯モデルと呼ばれるこのユニフォーム時代は、少なくともA代表では日本は韓国に一度も勝利していない。

日本代表も!adidasと「20年以上契約を継続している」5つの代表チーム

1995年からNikeと契約する韓国にとって、この98W杯モデルは同ブランドの3代目ユニフォーム。この時代までの韓国の定番だった、赤を基調に青の差し色という太極旗の陰陽カラーで構成されている。アームホール付近の白青2色のパイピングもさり気なくオシャレだ。

1998フランスW杯のグループステージではオランダ、メキシコ、ベルギーと対戦し、1分2敗の最下位で終えている。とはいえ韓国らしい力強さを感じるデザインで、左胸に太極旗を付けた最後のユニフォームとなった。

ちなみにこのユニフォームでの最後の日韓戦は、2000年12月20日に国立競技場で行われた「キリンビバレッジサッカー2000」。両者にとっての“20世紀最後の代表戦”は、1-1の引分けで終えている。

© 株式会社ファッションニュース通信社