マグロのまち活況 冷凍キハダどどんと30トン モザンビーク沖で漁獲、串木野新港に次々水揚げ

水揚げしたキハダマグロを仕分けする作業員=22日、いちき串木野市の串木野新港

 「マグロのまち」として知られる鹿児島県いちき串木野市で22日、1年1カ月ぶりにマグロの水揚げがあった。串木野新港で多くの市民らが見守る中、冷凍したキハダマグロ約30トンが運搬船からクレーンで次々と陸に移された。

 市内の水産会社「串木野まぐろ」所属の「第八十八大洋丸」(462トン)が、アフリカのモザンビーク沖で1~3月に漁獲した。1匹の平均重量は40キロ程度。作業員が手かぎで仕分けし、トラックへ積み込んだ。市内の物産館をはじめ、九州各地に流通する。

 船籍がいちき串木野市の遠洋マグロ漁船は18隻あるが、普段は大消費地に近い静岡県を主な拠点にしている。

 同日は港ではセレモニーがあり、市まぐろ漁業母港基地化推進協議会長の中屋謙治市長が「水揚げは街の活性化につながる」と歓迎。串木野まぐろの上夷和輝社長(54)は「皆さんの協力のおかげで無事に終えられた。水揚げ機会を増やして興味を持ってもらい、マグロのまちを盛り上げたい」と話した。

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