自民VS立憲 全国唯一の与野党対決で党首がそろって島根入り 衆院補選島根1区 自民・岸田総裁「心から皆様方にお詫びを申し上げる」立憲・泉代表「自民党の方からもそれはマイナスになるかもしれない」

選挙戦が折り返し点を過ぎました。
全国で唯一の与野党直接対決となった衆議院補欠選挙島根1区。
先週末は与野党のトップがそろい踏みして舌戦を繰り広げるなど、与野党総力戦の選挙戦が展開されました。

島根1区に立候補しているのは届け出順に、自民党の新人で公明党が推薦する錦織功政さん55歳と、立憲民主党の元職・亀井亜紀子さん58歳の2人です。

このうち、21日錦織さんの応援に立ったのは自民党総裁の岸田文雄総理です。

自民党 岸田文雄 総裁
「我々自民党が、政治とカネの問題を通じて国民の皆さんに大きな政治不信を招いてしまっているということ。自民党総裁として、心から皆様方にお詫びを申し上げる次第でございます。」

裏金問題への陳謝で演説をスタートさせた岸田総理。新人候補の錦織さんにはしがらみがないと訴えます。

自民党 岸田文雄 総裁
「島根県の素晴らしい先人たちが作ったこの政治に対する思いや伝統、志、こういったものをしっかりと引き継ぐことが出来るかどうか。こういった選挙ではないかと。政治改革を進める上にあっても、しがらみのない錦織功政さんに是非、力を与えて頂きますようお願い申し上げます」

厳重な警備が敷かれる中、出雲市の会場には陣営発表で1500人。仁多郡奥出雲町には同じく500人が集まり、動員力を見せつけました。
また前日の土曜日に松江市中心部に現れたのは。

自民党 小泉進次郎 議員
「悪いのは今の自民党です。錦織さんは全く関係ありません。」

小泉進次郎元環境大臣です。政治とカネの逆風を受けて情勢は厳しいと強調しました。

自民党 小泉進次郎 議員
「この選挙、私たちは負けてるんです。錦織さんは今、相手にリードを許してるんです。今回の選挙、残り8日間、合言葉はこれです。逆転の錦織。逆転の錦織。」

錦織さんの実家の酒店前でも集まった近所の人らに握手をして回り、支持を訴えました。

自民・新 錦織功政 候補
「お前はなんで最悪のタイミングの時に帰ってきて立候補するのか、私ははっきり申し上げています。私が故郷に戻ってきたのは、私を生み育ててくれた故郷にご恩返しをするため。この地域の発展のために貢献するためです」

一方、対する立憲民主党もトップが島根入り、泉代表は告示前から数えると4回目の島根入りです。

立憲民主党 泉健太 代表
「岸田総理がやってくるっていうじゃないですか。ただ自民党の方からもそれはマイナスになるかもしれないといわれてるんですね皆さん。私たちでまさに今日この日我々が対決するこの日こそ亀井亜紀子を大きく伸ばす日にしていこうじゃありませんか」

岸田総理の島根入りを迎え撃つ形で泉健太代表、辻元清美代表代行、連合の芳野友子会長が亀井さんの応援に駆け付けました。

立憲民主党 泉健太 代表
「自民党の偉そうに振る舞い自分たちの懐ばかり温めるような政治が嫌だから私たちは政治の世界に入ったんですよ皆さん。向こうの強大な組織に業界団体の力に負けない県民のうねりやっていきましょう。皆さん力を合わせて頑張りましょう」

陣営発表によると安来市ではおよそ400人、松江駅前ではおよそ1000人が集まり、政治とカネの問題を中心に自民党に対して攻勢を強めました。
そして、20日野田佳彦元総理とともに自民党の裏金問題を追及したのは。

立憲民主党 蓮舫 議員
「亀井さんに何とか勝ってもらわなければ、今の自民党の間違い勘違いに、ブレーキをかけることができないから、私たちもいてもたってもいられなくて、島根1区に入ってる。どうか、この思いを受け止めていただきたいと思いますがいかがでしょうか?」

自民王国・島根1区から政権交代のくさびを打ちたい立憲民主党も総力戦を展開しました。

立憲・元 亀井亜紀子 候補
「皆さんの期待を受けてこの選挙戦っておりまして大変なプレッシャーでもありますけど、この島根から日本の政治の流れを変えることができるかもしれない、そういう意味では非常にやりがいのある選挙です」

残り5日間となった選挙戦、今週も大物政治家たちが島根入りして、両党が火花を散らす衆院補欠選挙は28日に投開票が行われます。

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