相次ぐ女性首長の誕生 背景に『脱昭和』か 選挙の争点も子育て・環境・福祉など女性の関心集めるもの増える

21日に行われた、愛知県の碧南市長選挙では、新人の小池友妃子さんが初当選を果たした。愛知県内で自治体のトップに女性が就くのは、長久手市の佐藤市長に続いて2人目だ。

東海3県の女性の自治体トップは、2023年8月に当選した愛知県長久手市の佐藤有美市長、4月に初当選した岐阜県岐南町の後藤友紀町長、三重県鈴鹿市の末松則子市長だ。

碧南市長に当選した小池さんで4人目だが、2011年に初当選した末松さん以外は2023年から24年にかけて続々と誕生していて、長らく女性の自治体トップは1人という状態が続いていた。

なぜ東海3県は女性のトップが少なかったのか。

国内の地方選挙に詳しい東北大学大学院の河村和徳准教授は「経済的な事情が大きく関係している」という。

東海3県は昔から産業が非常に盛んで、中心を担っていたのは男性だった。選挙戦ではこの経済的なネットワークから男性が選挙に立候補し、男性をはじめとして多くの支持を集めてきた経緯があるということだ。

ここにきて女性トップが増えている理由について、河村准教授は「脱昭和」が背景にあるという。

岐南町などのように、最近はトップによるハラスメントが問題になっている。特に有権者は、昭和の高齢男性の「上から物を言うようなところ」に嫌悪感を持っていて、そうした中で刷新を図ることを謳って立候補する女性に支持が集まっているという。

また選挙の争点も、以前は経済が中心だったが、最近は子育て・環境・福祉といった女性が関心を持つものが増えていて、例えば子育てサークルやNPO法人の代表などから女性が立候補することも珍しくないということだ。

(東海テレビ)

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