「音楽の響きがコンサートホールと違ってよかった」茅葺屋根の古民家で音楽会=静岡・富士市

4月21日、静岡県富士市でフルートの音楽会が開かれました。美しい音色が響き渡ったのは、築200年を超えるとされる茅葺屋根の古民家です。

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富士市で開かれた音楽会。みなさん、フルートの美しい音色に聴き入っていますが、会場は音楽ホールではありません。

<富士山かぐや姫ミュージアム 内田昌宏さん>
「こちらは旧稲垣家という建物です。今から220年前に建てられた、記録が残るものとしては富士市で一番古い建物です」

タイトルは「かやぶき農家の癒しのおんがく会」。会場の古民家には150人を超える人が詰めかけました。旧稲垣家は1804年に建てられたといわれ、茅葺の屋根は当時の人々の暮らしをいまに伝えています。

<富士山かぐや姫ミュージアム 内田昌宏さん>
「この囲炉裏の熱をうまく使って、屋根裏で『おかいこさん』を飼っていました」

旧稲垣家では、明治から大正頃にかけて養蚕が行われていました。形が兜に似ている兜造の茅葺屋根は、養蚕に必要な光と風を効率的に取り入れることができます。

歴史ある古民家での音楽会。参加した人たちは演奏に合わせて手拍子をするなど盛り上がりました。

<訪れた人>
「昔ながらのおうちで、きれいな曲で素敵でした」
「古い建物で音楽の響きもいつものコンサートホールとは違う感じでよかった」

この音楽会は、次回は5月19日に開かれ、マンドリンが演奏されるということです。

<富士山かぐや姫ミュージアム 内田昌宏さん>
「ゆっくり雰囲気を味わいながら楽しんでいただけたら」

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