加古川バイパス2児死傷事故、居眠り運転で自損の母側は無罪主張 「過失と2児死傷に因果関係ない」

神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 加古川バイパスで昨年1月、自損事故で停車した車にトラックが追突し、男児ら子ども2人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた2人の母で無職の女(25)=三重県=に対する初公判が22日、神戸地裁(丸田顕裁判官)であった。検察側は女の居眠り運転による事故が死傷事故の発端としたが、弁護側は「女の過失と被害者の死傷に因果関係はない」と無罪を主張した。

 起訴状などによると、昨年1月4日未明、加古川市の同バイパスで、仮睡状態で運転した女の軽乗用車がガードレールと接触し、走行車線をふさぐように停止。後続のトラックが衝突し、女の長男=当時(1)=が死亡、長女=同(2)=が重体になったとされる。

 検察側は、女の居眠り運転事故を「結果に与えた程度が大きい」とし、禁錮3年を求刑した。女は居眠り運転を認めたが、弁護側はドライブレコーダーの映像などから「(トラックは)少なくとも約400メートル手前で(女の)車のハザードランプを現認できたはず」と主張。回避は可能だったとし、男児らの死傷はトラックによる衝突事故の影響と訴えた。

 裁判は即日結審した。判決公判は5月27日の予定。

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