核保有国間の軍事衝突リスクを警告、ロシア外相 「瀬戸際に」

[モスクワ 22日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は22日、西側諸国によるウクライナ支援によって、世界は核保有国同士の直接的な軍事衝突の瀬戸際に立たされているとし、「壊滅的な結果を伴う恐れがある」と警告した。

ラブロフ外相はモスクワで行われた核不拡散に関する会議で、西側の核保有大国である米英仏3国が「挑発的な行動を主導する」ウクライナの主要支援者であることが「とりわけ懸念される」とし、「これは深刻な戦略的リスクで、核のリスクレベル上昇を招く」と述べた。

さらに「ロシアに対し全面的なハイブリッド戦争が仕掛けられている状況において、軍備管理や戦略的安定性などについて米国と対話する根拠はない」と強調。西側諸国が一方的な軍事的優位性を達成するために非核兵器能力を開発する半面、ロシアや中国の核兵器に制限を課そうとしているとも非難した。

宇宙空間への核兵器配備を巡る問題については「われわれの優先事項は、宇宙空間への兵器配備を防ぐ保証を確立する国際的かつ法的拘束力のある手段の策定だ」とし、宇宙空間への核兵器配備への反対を表明したプーチン大統領と同様の考えを示した。

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