【タイ】投資委、中国EVチェリーの工場計画を承認[車両]

タイ投資委員会(BOI)は22日、中国自動車大手、奇瑞汽車(チェリー)の電気自動車(EV)工場の設立計画を承認したと発表した。工場は東部ラヨーン県に立ち上げられ、2025年までに年間5万台を生産する計画となる。

BOIによると、中国の大手自動車メーカーがタイに工場を立ち上げるのは、チェリーで8社目。タイ法人として、オモダ&Jaecoo(タイランド)を設立している。同社は25年までにバッテリー式EV(BEV)とハイブリッド車(HV)を合わせて年間5万台生産。28年までに、これを8万台に拡大する計画を示している。タイでは右ハンドルの電動車を生産し、国内販売に加えて、東南アジアやオーストラリア、中東への輸出を視野に入れる。

まずはクロスオーバーのスポーツタイプ多目的車(SUV)「オモダC5 EV」をタイに輸入販売し、市場の反応を確認する。同社が3月に発表したところによると、今年第2四半期(4~6月)にも販売を開始する予定。

その後、SUV「Jaecoo6 EV」や「Jaecoo7 PHEV」、「Jaecoo8 PHEV」を投入していく。ショールームは、国内39カ所に設置する方針となる。

BOIは、これまでに中国の大手自動車メーカー7社がタイで生産拠点を立ち上げる計画を承認しており、チェリーが8社目となる。タイで生産計画の承認を受けている中国の自動車ブランドは、比亜迪(BYD)のほか、「MG(名爵)」、長城汽車(GWM)、重慶長安汽車(Changan)、広汽埃安新能源汽車(AION)、「NETA」、「フォトン(FOTON)」。

BOIがこれまでに承認した電動車生産プロジェクトは26件(19社)。投資額は合計で800億バーツ(約3,356億円)になる予定という。

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