米大学の親パレスチナデモ、イェール大やNY大で数十人拘束

Caitlin Ochs Jonathan Allen

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米東部のイェール大学とニューヨーク大学で22日、パレスチナ地区ガザにおけるイスラエルの軍事行動に反対する抗議活動を行っていた学生数十人が警察に拘束された。

デモ参加者はコネチカット州のイェール大キャンパス周辺の交通を遮断し、軍用兵器製造業者からの投資を受け入れないよう大学に要求した。学生新聞によると、警察は45人以上を拘束した。

マンハッタンのニューヨーク大学では数百人の学生が広場を占拠し、退去を求める大学当局の警告に従わなかったため、警官隊が排除に乗り出した。ソーシャルメディアに投稿された動画には、警察がデモ参加者のテントを撤去する様子が映っていた。

ニューヨーク警察の報道官は逮捕者などの数はまだ分からないと述べた。現時点で負傷者の報告はないという。

昨年10月7日に起きたハマスによるイスラエル奇襲、それに続くイスラエル軍によるガザでの軍事行動開始以降、全米各地の米大学で抗議活動が起きている。

ニューヨーク市のコロンビア大学でも先週、キャンパス内でテントを張り、抗議デモを続けていた親パレスチナ派の学生ら100人超が逮捕された。

コロンビア大のネマト・シャフィク学長は22日、緊張緩和に向け、対面授業を中止すると発表。さらに、最近キャンパス内で発生したとされる反ユダヤ主義的な言動や嫌がらせを改めて非難した。

コロンビア大の大口寄付者であるロバート・クラフト氏はユダヤ人学生に対する大学の対応に不満を表明。「是正措置が取られるまで大学を支援する気になれない」との声明を発表し、資金援助を打ち切ると警告した。同氏はユダヤ人で、これまでにコロンビア大学に数百万ドルを寄付している。

バイデン米大統領は21日の声明で、全力でユダヤ人コミュニティの保護に取り組んでいると述べた。

「最近でもユダヤ人に対する嫌がらせや暴力の呼びかけが見られる」とし「こうした露骨な反ユダヤ主義は非難されるべき危険な行為だ。大学のキャンパスにも国内のどこにも絶対にあってはならない」と強調した。

コロンビア大の抗議活動の主催者はバイデン氏の声明を批判。主催者にはユダヤ人も含まれ、報道機関は「われわれを代表しない扇動的な一部の個人」に焦点を当てていると指摘し、いかなる形の憎悪や偏見も断固として拒否すると述べた。

コロンビア大傘下の女子大バーナード・カレッジの学生で、先週コロンビア大で拘束されたというユダヤ人のリー・サリムさんは「外部の人たちがこのキャンプが何なのか理解していないのは明らかだ」とし、イスラエルを批判することは反ユダヤ主義ではないと語った。

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