旧交温め、校歌斉唱 太田一高卒業50.25年祝う 茨城

在校生らに迎えられて入場する卒業50周年生=常陸太田市中城町

茨城県立太田一高(常陸太田市栄町、谷津勉校長)を卒業して50周年と25周年を迎える卒業生を招く伝統の祝賀式が、同市中城町の市民交流センターで開かれた。懐かしい顔と変わらない友情を再確認しながら旧交を温め、在校生らと共に校歌や応援歌を歌い、改めて絆を強めた。

「卒業50周年・25周年祝賀式」は1957年から続く全国的にも珍しい同高の伝統行事。同じ学びやで過ごした先輩、後輩が絆を確かめ、先輩たちが築いた業績に後輩が触れる機会。母校と郷土を愛する心の育成や進路選択への意識の向上などが狙い。同高付属中1年生から高校2年生が出席し、50周年生約190人、25周年生約50人を迎え、20日に行われた。

主催者を代表し、同窓会の秋山和衛(かつえい)会長は各卒業年に起きた社会や校内の出来事を紹介し、「私たちはいつでも果敢に挑戦し努力し道を切り開き乗り越えて来ている」と述べ、在校生に「同窓会の伝統を未来につないでいってほしい」と願った。谷津校長は「生徒たちが学校で習得した知識や技能、ライフスキルを活用し、よりよい社会づくりができるようになるためには家庭や地域、同窓会などとの連携が重要になってくる」と協力を求めた。同窓会顧問で今回が50周年生になる梶山弘志衆院議員が祝辞を述べた。

50周年生代表の綿引孝光さんは「今後も元気で社会貢献できるよう努力していきたい」、25周年生代表の渡辺力さんが「私たちの世代が中心となって安心安全な社会を築いていかなければならないと決意している」とあいさつした。

生徒を代表して生徒会の渡辺祥也会長は「皆さんが残してくださった足跡を振り返りながら新たな一歩を踏み締めていきます」と感謝と誓いの言葉を述べた。

卒業生講演では、阿久津富夫さん、青山敏之さんが、それぞれ在校生にエールを送り、最後に全員で応援歌などを歌って締めくくった。

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