インテル、5試合残し3季ぶり20度目のセリエA制覇!…“宿敵”ミランとのダービーに競り勝つ

セリエA第33節が22日に行われ、ミランとインテルが対戦した。

今シーズン2度目の“ミラノ・ダービー”は、スクデットがかかった大一番となった。ここまで32試合を消化し、26勝5分1敗という圧巻の成績を収めているインテルは、2位ミランに「14」ポイント差を付け首位を快走。リーグ戦では直近26試合無敗と絶好調を維持しており、この試合に勝利すれば3シーズンぶり20度目の優勝が決定する。ミランとしては“宿敵”の優勝決定の瞬間を見届けるという屈辱はなんとしても避けたいところだろう。

昨年9月に行われた前回対戦は、ヘンリク・ムヒタリアンが2ゴール1アシストと躍動したインテルが5-1で大勝。リーグタイトルをかけた約7カ月ぶりの再戦はどちらに軍配が上がるだろうか。

序盤は両チームが互いの出方をうかがう静かな展開となる。開始10分はミランがボール保持率で優位に立つものの、インテルは統率された守備と鋭い切り替えで徐々に主導権を握っていく。すると18分、マルクス・テュラムの見事な抜け出しから左CKを獲得すると、フェデリコ・ディマルコのキックをニアサイドでベンジャマン・パヴァールがフリック。これをフランチェスコ・アチェルビが頭で押し込み、インテルが先制に成功した。

25分、インテルは中盤でのボール奪取からカウンターを発動すると、M・テュラムがタメを作り、ボックス内左へ抜け出したディマルコがグラウンダーで折り返す。決定的な形を作ったが、ラウタロ・マルティネスのシュートは枠を外れ、追加点とはならなかった。対するミランは28分にカウンターからチャンスを創出。右サイドを駆け上がったユヌス・ムサが左へ展開し、ラファエル・レオンがシュートに持ち込んだが、GKヤン・ゾマーにセーブされた。

優位性を保つインテルは38分、ルーズボールを回収し速攻を仕掛けると、左に開いたニコロ・バレッラのマイナスの折り返しにM・テュラムがダイレクトで合わせるも、右足のシュートは枠の右へ。40分にはオープンな展開からミランのダヴィデ・カラブリア、インテルのヘンリク・ムヒタリアンと立つ続けにチャンスが訪れたが、ゾマーとマイク・メニャンの両GKが鋭い反応を見せ、得点を許さなかった。前半はこのまま0-1で終了する。

後半開始早々の49分、アレッサンドロ・バストーニのロングフィードで左サイド深くへ抜け出したM・テュラムがカットインから右足を振り抜く。低く鋭いシュートがゴール左下隅に突き刺さり、インテルが貴重な追加点を奪った。苦しい展開となったミランは52分にオリヴィエ・ジルー、68分にイスマエル・ベナセルとサムエル・チュクウェゼを投入するも、なかなか反撃の糸口を掴むことができない。

その後はインテルが主導権を握りつつ、こう着状態のまま時計の針が進んでいく。2点ビハインドのミランは徐々にゴール前に迫るシーンを増やしていくと、80分にはチュクウェゼが右から斜めのクロスを供給し、ファーサイドのR・レオンが頭で折り返す。マッテオ・ガッビアのシュートはGKゾマーにセーブされるも、こぼれ球をフィカヨ・トモリが押し込み1点差に詰め寄った。

その後、ミランは同点ゴールを狙って攻勢を強めるも、インテルの守備陣も集中した対応を見せ、決定機を作らせない。最終盤には小競り合いからテオ・エルナンデスとデンゼル・ダンフリース、カラブリアにレッドカードが提示され、9人対10人の戦いに。試合はこのまま1-2で終了し、インテルが5試合を残して3シーズンぶり20度目のリーグ制覇を成し遂げた。次節は27日に行われ、ミランはアウェイでユヴェントスと、インテルはホームでトリノと対戦する。

【スコア】
ミラン 1-2 インテル

【得点者】
0-1 18分 フランチェスコ・アチェルビ(インテル)
0-2 49分 マルクス・テュラム(インテル)
1-2 80分 フィカヨ・トモリ(ミラン)

【スターティングメンバー】
ミラン(4-2-3-1)
GK:メニャン
DF:カラブリア、トモリ、ガッビア、T・エルナンデス
MF:アドリ(68分 ベナセル)、ラインデルス(52分 ジルー)、ムサ(77分 オカフォー)、ロフタス・チーク(68分 チュクウェゼ)、プリシッチ
FW:R・レオン

インテル(3-5-2)
GK:ゾマー
DF:パヴァール、アチェルビ、バストーニ(88分 デ・フライ)
MF:ダルミアン(84分 ダンフリース)、バレッラ(77分 フラッテージ)、チャルハノール(84分 アスラニ)、ムヒタリアン、ディマルコ(78分 C・アウグスト)
FW:M・テュラム、ラウタロ

© 株式会社シーソーゲーム