日本の旅を話すには「永遠に時間が必要」 エストニア人が心酔 「絶対に行ってほしい」場所とは

オーストラリア人のジョノさん(左)とエストニア人のマリさん【写真:Hint-Pot編集部】

四季があり、各地域で独特な食や文化を醸成している日本。エリアによって特色があるところに、魅力を感じる外国人観光客も多いようです。訪日経験が複数回という“日本通”カップルも、ある地方都市がとても気に入ったそう。そこで出合った、外国人観光客に人気だというユニークな飲食店を紹介してくれました。

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“日本通”のふたりは目黒川でお花見を堪能

オーストラリア人のジョノさんとエストニア人のマリさんは、ともに複数回の訪日経験がある“日本通”。現在エストニアに住んでいるというカップルはこの日、東京で桜の名所として有名な、目黒川沿いの桜並木を見に来ていました。

ふたりは約2か月間で、東京や札幌、ニセコ、福岡、広島、神戸、大阪、奈良、京都、金沢など全国各地をめぐりました。マリさんは「この旅の話をするのには、永遠に時間が必要かも!」と笑うほど、思い出いっぱいの旅になったようです。

ジョノさんは福岡、マリさんは金沢がイチオシ

そんなふたりに、印象的だった場所を聞いてみました。

「福岡が良かったかな。街中に大きな公園があるんだ。大濠公園というね。とても静かでゆっくりできたよ」

日本には、都会であっても公園や神社仏閣といった自然があふれるスポットがたくさんあります。その風景に魅了される人は多く、ジョノさんもそのひとりのようです。

福岡市中心部に広がる自然豊かな大濠公園【写真提供:ジョノ】

一方で、マリさんは違う都市名を挙げました。

「こう言うと、もっと観光客が増えてしまうかしら!?」と不安がりながらも明かしてくれた都市は、金沢です。

金沢はかつて城下町として栄え、日本三大名園のひとつである兼六園、加賀藩前田家の居城跡である金沢城公園など、歴史が感じられる名所が数多くあります。また、伝統を残すレトロモダンな近代建築や、21世紀美術館などアートスポットも充実。

「レストランというのかしら……。昔のお膳で食べるのだけど、とても素晴らしい空間と時間でした」

そうマリさんがすすめたのは、だしをテーマにした食事を、リノベーションした古民家で提供するユニークな飲食店。観光客でにぎわうひがし茶屋街の近くにあります。

独特の漆黒の空間で、神事などで使う「三方」をお膳にしたスタイルでの食事が人気を集めているそう。季節の野菜や地元食材を使ったおかずに、特製のだしをかけて楽しめるといいます。

モダンな和の空間で、だしの旨味を堪能できる個性的な飲食店【写真提供:マリ】

「みんなにも絶対行ってほしい」と熱く語ったマリさん。まもなくエストニアに帰国するという“日本通”のふたりですが、またすぐに日本を訪れてほしいですね。

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