アマゴを放流 県天然記念物のカワシンジュガイを増やす 150匹元気に川へ/岡山・真庭市 

岡山県真庭市蒜山地域の天谷川に生息する県天然記念物のカワシンジュガイを増やそうと、市教委と川上こども園(蒜山上福田)の園児が22日、蒜山上徳山地内の流れに貝の幼生の宿主となるアマゴを放流した。

カワシンジュガイは氷河期の生き残りとされる淡水二枚貝で、内面には真珠光沢があり、長さ10~15センチ。幼生期の5月上旬から7月下旬、魚のえらやひれに寄生した後、川底に潜って成長する。環境省がレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定。天谷川と同水系の小原川は世界的な分布の南限域にあるため1959年、県天然記念物に指定された。

この日は年長児13人が参加し、市教委の学芸員にその生態や貴重さについて聞いた後、体長10センチほどのアマゴ150匹を手分けしてバケツから放った。さらに市教委が下流域に同数を放流。

天矢楷生君(6)は「魚が元気に泳いで楽しかった。貝がたくさん増えてほしい」と話した。

生息地保護活動として市教委が2002年から毎年実施している。

天谷川に生息する県天然記念物のカワシンジュガイ

© 津山朝日新聞社