孫の入学祝いでイノシシ汁100人分! 祖父が振る舞う サッカークラブに入る予定の6歳 両親「猪突猛進でゴールを決めて」

 沖縄県国頭村立奥間小学校の入学式があった9日、同村鏡地に住む新1年生の金城昭音(しょうおん)さん(6)を祝う会が、自宅で開かれた。親戚や地域住民ら約50人が参加。昭音さんの祖父で、同村の有害鳥獣駆除実施隊として活動する建昭さん(69)が「孫がイノシシのように強くなるように」と願いを込め、イノシシ汁100人前を用意。イノシシ肉が苦手な昭音さんも挑戦し、周囲の大人に成長した姿を見せた。

 奥間小には本年度9人が入学して全校生徒は80人に。入学者のうち鏡地からは3人だった。

 昭音さんは、同小の低学年生やこども園のメンバーで構成する地元のサッカークラブに入る予定だ。ただ「シュートを打つ時、緊張して弱気になるかも」と少し自信なさげ。

 父の昭一郎さん(33)と母の沙織さん(34)は「猪突猛進(ちょとつもうしん)でゴールまで決めてほしい」と願いつつ「たくましく育ってくれたら」と語った。駆け付けた金城光彦区長は「入学者を祝う集まりがなくなってきているのでうれしい」と喜んだ。

(北部報道部・比嘉海人)

苦手なイノシシ肉を大きな口を開けて頬張る金城昭音さん。周囲の大人も驚いている=9日、国頭村鏡地
金城建昭さんが用意したイノシシ汁

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