国民年金保険料を25年間払ったら、将来年金はいくらもらえますか?

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人も……。今回は、25年間、国民年金保険料を支払った場合の将来もらえる年金額について、専門家が解説します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。 今回は、25年間、国民年金保険料を支払った場合の将来もらえる年金額についてです。

Q:国民年金保険料を25年間払ったら、将来年金はいくらもらえますか?

「国民年金保険料を25年間支払ったら、将来、受け取れる年金はいくらでしょうか?」(匿名希望さん)

A:65歳から年間51万円の老齢基礎年金を受け取ることができます

日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、国民年金保険料を納めることが必要です。老齢基礎年金は、国民年金保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上ある場合に、65歳から受け取ることができます。 20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めると、65歳から、満額の老齢基礎年金を受給できます。令和6年4月分からの満額の年金額は81万6000円です。 老齢基礎年金の受給額は、保険料納付期間、免除期間に応じて変わります。受給額は、次のように計算されます。 ●老齢基礎年金の受給額 81万6000円×{保険料納付済月数+(全額免除月数×4/8)+(4分の1納付月数×5/8)+(半額納付月数×6/8)+(4分の3納付月数×7/8)}÷40年(加入可能年数)×12カ月 したがって、未納期間や免除期間があると、満額の年金額を受け取ることができないので注意してください。 では、国民年金保険料を25年間支払ったときの年金額を計算してみましょう。先ほどの公式に当てはめると、以下のような計算になります。 81万6000円×(25年×12カ月)÷(40年×12カ月)=51万円 つまり、65歳から年間51万円を老齢基礎年金として受け取れます。 監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー) 都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。 (文:All About 編集部)

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