初の公民協働「ポケットパーク」 住民主体で運用する憩いの場 オープニングセレモニー/岡山・真庭市

岡山県真庭市で初となる公民協働の「ポケットパーク」が同所勝山に誕生し、21日、オープニングセレモニーが開かれた。子どもからお年寄りまで幅広い年齢層が集う憩いの場を目指し、勝山の地域住民が主体となって運用していく。

同地域では乳幼児が安全に遊べる場所が少ないことから、幼い子どもを持つ親らが「勝山に公園を作る会」(藤本陽子代表)を立ち上げ、682人の署名を集めて市に提出するといった働きかけを行ってきた。市は子育てを応援する施策の一つとして会のメンバーらと協議を重ねて事業を進め、地元企業や住民から提供を受けた敷地約800平方メートルを整備。

園内には、エドヒガンザクラ、ウバメガシ、トキワヤマボウシが植えられているほか、花壇も設置されており、子どもたちが植物と触れ合えるようになっている。このほかフェンスや車5台が置ける駐車場を設けている。日常の管理については新町自治会が行っていく。

式典には関係者約30人が参加。藤本代表(46)が「願いを聞き届けてくれたことにとても感謝している。地域のみなさんに愛される場所となるように今後もご協力を賜りながら、環境を整えていく」、太田昇市長が「50年先を見据え、子どもたちとともに公園も育てていこう。行政も協力する」とあいさつした。その後、開園記念として幼い子どもらが園内にドングリの苗6本を植えた。

付近に姫新線が通っていることもあり、この日公園に来た中島啓君(2)は「電車が見えるのもうれしい」と笑顔で話していた。同会は「クラウドファンディングなどを活用して砂場やベンチ、日よけといった設備を増やしていく」としている。

出席者の前であいさつをする藤本代表

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