【韓流・釜山旅行ガイド】釜山でランチに行くならどこがいい?70年代風のローカルなフードコート、穴場の駅ナカ店、テジクッパの人気店〈中央洞、釜山駅、凡一洞エリア編〉

釜山・中央洞、ヨンジュ市場のピビムククス、6,000ウォン

Netflix人気ドラマ『ドクタースランプ』や『エージェントなお仕事』、キム・ユンソク&チュ・ジフン主演映画『暗数殺人』など、多くの韓流コンテンツの舞台となっている釜山。今回は釜山の中央洞、釜山駅、凡一洞のおすすめランチの店を紹介する。

■生活感たっぷり!年季の入ったローカルなフードコート「ヨンジュ市場」

旧市街を縦断する中央路を釜山駅前から南下し、高架路が横切る交差点を渡って右折、すぐ左手にある古びた雑居ビルの1階にあるヨンジュ市場。市場と言ってもモノを売る商店は少なく、麺類と海苔巻きを出すカウンター主体の店だけが集まっている。

ごく最近、チャンチククスやカルククスは5,000ウォン、ピビムククスは6,000ウォン。海苔巻きは2,500ウォンに値上がりしたが、今どきはこれでも良心的なほうだ。ここに来るとつい通路側の店に入ってしまうが、どの店で食べても平均点以上の味だ。

ヨンジュ市場のチャンチククス5,000ウォン

ヨンジュ市場は20数年前とほとんど様子が変わらない、じつに絵になる空間だ。

案の定、チョン・ウソン&ファン・ジョンミン主演の『アシュラ』、キム・ユンソク&チュ・ジフン主演の『暗数殺人』、クォン・サンウ主演『鬼手』などの映画にも登場している。とくに『暗数殺人』は映画の冒頭、カメラが麺の店の細部を捉えているので必見だ。

映画『暗数殺人』や『アシュラ』に登場したヨンジュ市場
南側から撮影したヨンジュ市場の外観。この辺りは映画『鬼手』にも登場

■人気のナッコプセが釜山駅構内で食べられる!「ケミチプ」釜山駅舎店

『孤独のグルメ』の韓国出張編に登場して注目されたナッコプセ(手長ダコと牛ホルモンとシュリンプの鍋)。釜山ではもともと手長ダコを炒めた鍋を意味するナッチポックムが有名だが、この番組で主人公の五郎さんが3種の組み合わせを食べたため、日本ではナッコプセ(ナッチ・コプチャン・セウ)が突出してしまった。

ナッチポックムには、サムギョプサルを入れたナッサムセや、手長ダコとシュリンプだけのナッセなど、さまざまな組み合わせがあるのだが、どうしてもゴローさんが食べたものが望みなら、有名店に行けばたいていある。

人気店のひとつ「ケミチプ」は海雲台店や西面店が有名だが、じつは日本からの旅行者の利用が多いホテルが集まっているKTX釜山駅構内にも支店がある。東横INN釜山駅1やラマダアンコール釜山駅などの駅チカに泊まっている人は利用するといいだろう。

「ケミチプ」のナッコプセ(1人前12,000ウォン)。着火前
「ケミチプ」のナッコプセ。着火後
中央路から見た釜山駅舎

■淡白で上品なスープのテジクッパならこの店!「60年伝統ハルメクッパ」

この十数年間で、ローカールフードが注目され、本来なら地元民のための食堂がテレビなどで紹介され、韓国全土からやってきた観光客が行列を作るようになった。

テジクッパの古株のひとつ「60年伝統ハルメクッパ」もその例だが、一時期より混雑は落ち着いたので、ふらっと来ても利用しやすくなった。

この店の創業者は、映画『国際市場で逢いましょう』の主人公(ファン・ジョンミン)一家同様、朝鮮戦争のとき北側から避難してきた女性だ。創業者が亡くなり、お嫁さんが跡を継いでから十数年経つが、半透明の上品なスープは今も健在だ。

最寄りの凡一駅から店に行く途中には、映画『友へ チング』に登場した橋がある。

釜山にテジクッパの店が増え、釜山人も自分は○○派と好みが分かれつつあるが、白濁した濃厚スープが好きな人も、一度はこの店のテジクッパを試してもらいたい。

※店の詳細は「60년전통 할매국밥 범일동」で検索を。

「60年伝統ハルメクッパ」のテジクッパ7,000ウォン
スユク(豚肉スライス)の小10,000ウォン
「60年伝統ハルメクッパ」の外観
凡一駅から店に行く途中には、映画『友へ チング』に登場した橋が

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