PayPay、1日の送金額を30万円に引き上げ 国内振込件数の1/6まで拡大

by 臼田勤哉

PayPayは、2024年4月に、本人確認済みユーザーに限定し、1日あたりの送金の上限金額を10万円から30万円に引き上げた。送金機能「送る・受け取る」の利用拡大に伴うもので、安全対策を強化しながら、ユーザーの利便性強化を目指す。

PayPayによれば、2023年の「送る・受け取る」機能を使った送金回数が前年比65.5%増の約2.8億回となり、コード決済における送金回数のシェアは95%を超えたという。

この送金回数は、全国銀行協会が公表した全国の銀行の国内振込件数約16億件の約6分の1の規模で、PayPayの送金が割り勘や家庭内のお小遣いなど、多くの用途で使われているとする。

2024年3月には、1日あたりの送金回数が100万回を超えるなど、前年比約1.4倍のペースで伸長。PayPayを利用した送金の需要は、今後さらに拡大する見込みという。なお、今回の送金回数・額は、PayPayマネー残高(送金)のほか、PayPayマネーライト残高(譲渡)も含んだ数字。

PayPayは、2018年10月にサービスを開始し、同年11月に送金機能の「送る・受け取る」を開始。無料で即時にPayPay残高を送れ、複数人での割り勘の請求も簡単に行なえるグループ機能を搭載するなど、飲食やプレゼントなどの割り勘で多くのユーザーに利用されている。

2022年10月には定期的に自動で送金できるスケジュール機能も搭載。2024年3月にスケジュール機能で送金した件数は、前年同月比2.6倍となり、最近は家庭でのお小遣いのやり取りにもPayPayが利用されているという。「送る・受け取る」の利用時間は、24時間365日で、上限金額は30万円(過去24時間)、50万円(過去30日間)。手数料は無料。

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