辻井伸行がドイツ・グラモフォンとグローバル専属契約を締結。ピアニストとしては日本人初

100年以上の歴史を持つ音楽レーベルであるドイツ・グラモフォン(DG)は、国際的に活躍するピアニスト辻井伸行氏と専属契約を結ぶことを発表。4月22日(月)に、東京サントリーホール・ブルーローズにて記者会見が行われた。

会見に登壇した(左から)ユニバーサル ミュージック合同会社社長兼最高経営責任者(CEO)藤倉尚氏、辻井伸行氏、ドイツ・グラモフォン社長クレメンス・トラウトマン氏

会見には辻井伸行氏のほか、ドイツ・グラモフォン社長のクレメンス・トラウトマン氏、ユニバーサル ミュージック合同会社社長兼最高経営責任者(CEO)の藤倉尚氏が共に登壇した。

「子どもの時からドイツ・グラモフォンのCDで、世界的な素晴らしいアーティストの方々の演奏を聴いて育ってきました」と言う辻井氏は、「世界への第一歩としてスタートラインに立てました。デビューアルバムは歴史に残るようなCDにしたい」と力強く抱負を語った。

辻井伸行氏

今回の専属契約についてクレメンス・トラウトマン氏は「ドイツ・グラモフォンに辻井さんを迎え入れることは、私たちにとって非常に大きな栄誉です」と語り、「彼は実にエキサイティングな音楽家です。その類まれなる音楽的創造性と洞察力は、彼が他とは違う目で世界を見ていることに起因するのかもしれません」とその魅力を訴えた。

ドイツ・グラモフォン社長クレメンス・トラウトマン氏

藤倉尚氏は「ドイツ・グラモフォンの記念すべき125周年の年、そして辻井伸行さんが国際ピアノコンクールで優勝されてから15年の記念すべき年にご一緒できるのは素晴らしいこと」と語り、「ユニバーサルミュージック、ドイツ・グラモフォンに来てよかったと辻井伸行さんに言っていただけるように全力でサポートさせていただきます」と力を込めた。

ユニバーサル ミュージック合同会社社長兼最高経営責任者(CEO)藤倉尚氏

辻井氏は、今年の7月にベルリンのテルデックス・スタジオにてベートーヴェン『ピアノ・ソナタ第29番』のレコーディングを行い、2025年初頭にドイツ・グラモフォンからの第1弾アルバムとして世界に向けてリリースする予定となっているほか、これまでリリースされたディスコグラフィも、デジタル/フィジカルの両フォーマットで、ドイツ・グラモフォンより再リリースされる。

さらに、今回の契約を記念して、ドイツ・グラモフォンの配信サービス「STAGE+(ステージプラス)」では、5月18日(土)にコンサート映像『辻井伸行プレイズ・バッハ、ショパン&ラフマニノフ』をプレミア配信することも発表された。

こちらは東京サントリーホールにて、今年の2月28日にライヴ収録されたもので、バッハの『フランス組曲第5番ト長調 BWV816』で幕を開け、ショパンの『即興曲』4曲、ラフマニノフの『ヴォカリーズ』や『楽興の時 0p.16』が披露された公演。5月18日(土)日本時間20時にプレミア配信された後に、アーカイブ映像としても配信される模様。

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