タイ留学生、レギュラー目指し奮闘 山形明正高サッカー部に2人加入、夢はJリーガー

山形明正高サッカー部に入ったタイからの留学生・ネットさん(右)とテンさん。Jリーグでの活躍を夢見る=山形市

 山形市の山形明正高サッカー部に今春、タイからの留学生2人が加わり、日本でのプロを目指し練習に打ち込んでいる。タイではJリーグへの注目度が高く、日本で活躍してきた母国の選手たちに憧れ来日を決めた。昨年の全国高校選手権県大会で初優勝した同校サッカー部の一員となり、まずはレギュラー獲得が目標だ。2人は「大会優勝メンバーになれるように頑張りたい」と意気込む。

 留学生はナッパウィットゥ・ウォラキットタムロンシャイさん(17)=愛称・ネット=と、ポッサウィー・ティアントーンさん(17)=愛称・テン。2人ともタイではクラブチームに所属し、ポジションはネットさんが中盤、テンさんはサイドバックで主にプレーする。

 Jリーグが東南アジア市場に目を向け各国リーグとの連携強化を図ってきたことを背景に、タイでは日本サッカーの人気が高まっているという。現同国代表監督はJ1鹿島などを率いた石井正忠氏で、日本人指導者も注目を集める。「日本でサッカーをしたい」と来日を望む同国の若年層は多い。山形明正高サッカー部は、タイで3月に開かれた国際交流大会に出場した。今回は山形市のNPO法人などが橋渡し役となり同校での受け入れが決まった。

 2人は11日に山形市役所や県タイ友好協会(同市)を訪問し、日本語を習得しチームに溶け込む意欲を語った。山形明正高の石原和実監督(52)は「いずれレギュラーになる実力を持っている。サッカーに向き合う姿勢が素晴らしく、周囲の部員たちにいい影響を与えている」と話し、本県とタイの友好関係の深化にも期待を寄せた。

 山形市内に住み同校に通う。来県後にJ2モンテディオ山形を知ったという2人は、J1札幌などでプレーし同国を代表するMFのチャナティップ選手が憧れの存在という。留学期間は3年間。共に「練習を頑張って(山形明正高の)試合に出たい。将来的にはチャナティップ選手のようにJリーグで活躍したい」と夢を語っている。

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