高松塚古墳壁画発見当時の現状模写展示 飛鳥資料館

発見された直後の高松塚古墳の壁画を日本画家らが忠実に描き写した現状模写の展示が飛鳥資料館で開かれています。

この展示は、高松塚古墳の壁画が国宝に指定されて50年の節目となるのを記念するものです。現状模写とは、変色や剥落、汚れを含めありのままに描くことで、会場には高松塚古墳の石室内部の東側、北側、西側で確認された壁画の現状模写が並びます。作業は壁画が発見された翌年の1973年から日本画家・前田青邨の総監修のもと平山郁夫らによって1967年の法隆寺金堂壁画の再現事業と同じ手法で進められました。発見当時の様子が忠実に再現されていて、盗掘に使われた穴から流れ込んだ土砂の跡も精巧に描かれています。著名な日本画家による渾身の力作は完成後、巡回展示も行われ全国の人に紹介されました。

高松塚古墳壁画の現状模写の展示は、5月19日まで飛鳥資料館で開かれています。

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