「KING OF PRISM by PrettyRhythm」〝推し〟の力を体感!声出しOKの応援上映の先駆け

有村昆

【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。人気アイドルグループの「嵐」が5人で新会社を設立しましたね。嵐は2020年12月31日にグループ活動を休止。櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さんは個人での活動を続けてきました。設立が発表された新会社には4人に加え、個人としての活動もお休みしているリーダー・大野智さんの名前も記載されていて、今後の「嵐」としての新たな動きを期待せずにはいられませんね。

さて、国民的アイドルグループの一報に関連しまして、今回はアイドル文化・推し文化を見事に映画に落とし込んだヒット作「KING OF PRISM by PrettyRhythm」(16年)を紹介します。

通称「キンプリ」と呼ばれる同作は、ボーイズユニット「Over The Rainbow」が4年ごとに開催されるイベントで優勝を目指してさまざまな試練に立ち向かっていく、というストーリーのアニメ映画です。

この映画はとにかく“応援上映”がすごい。上映中に自由に声を出すことのできる応援上映は、今でこそ目にする機会のある上映形態ですが、この「キンプリ」こそがその先駆けの作品なんです。ライブシーンに合わせて声を出していいし、サイリウムを持ってきてもいい。まるで映画館がコンサートのようになるんですね。

また、映画自体も主人公たちと会話ができるようなつくりになっているんですよ。セリフの後に観客が反応できるような間をあえて作って、収録されたセリフでコールアンドレスポンスを楽しめるんですよ。「映画を見る時は静かに」ではなく「騒いでいい」。これが非常に新しかったんですね。

応援上映を目当てに何回、何十回と映画館に足を運ぶファンがいて、観客動員数48万人超えのヒット作となりました。まさにファンによる“推し”の力ですよね。

日本で一番推されているグループと言っても過言ではない嵐さんは、今年11月にデビュー25周年を迎えます。会社設立時の5人連名の声明では「日々応援してくださるファンの皆さまに、より近くに感じてもらいたい。より積極的でありたい」との熱い思いがつづられていましたね。5人での活動を待ち続けるファンの“推し”に応える動きがあるのではないでしょうか。要注目です。

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