仏ルノー、第1四半期は金融事業好調で増収 通年予想維持

[パリ 23日 ロイター] - フランスの自動車大手ルノーは23日、第1・四半期の売上高が1.8%増加したと発表した。今年は複数の新モデルの発売を予定しており、売上高の伸びが加速するとの見通しを示した。コスト削減を進める中、通年の利益率とキャッシュフロー予想を維持した。

第1・四半期の売上高は117億ユーロ(約125億ドル)で、アナリスト予想の114億9000万ユーロを上回った。高金利を背景に金融部門が好調だった。販売台数は前年同期比2.6%増加した。

ルノーは経営立て直しの途上にある。電気自動車(EV)へのシフトも加速させており、今年は完全EV2モデルとハイブリッド2モデルを含む、7つの新モデルを発売する予定だ。

手頃な価格のモデルが少ないことがEV普及のネックになっている。ティエリー・ピエトン最高財務責任者(CFO)は記者団に、27年までにEVコストを40%引き下げる計画は順調と語った。

自動車部門の売上高は0.7%減の104億7000万ユーロ。アルゼンチンやトルコなどの市場で為替相場が下押し要因となった。また、独立系ディーラーによる在庫調整が前年同期を上回ったことも影響した。

金融事業からの売上高は、金利上昇を背景に27.9%増の12億5000万ユーロとなった。

少なくとも7.5%としている今年の営業利益率目標と、25億ユーロとしているフリーキャッシュフローの目標は維持した。

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