将棋の名人戦第2局が4月23日から成田山新勝寺で始まり、初防衛を目指す藤井聡太名人に対し、挑戦者の豊島将之九段が先手を指しました。
将棋の第82期名人戦7番勝負の第2局は、千葉県成田市が市制施行70周年の記念事業の一環として誘致したものです。
23日朝、成田山新勝寺の光輪閣で始まり、豊島九段が先手を指すと、藤井名人はお茶を一口飲んで、1手目を指しました。
名人戦7番勝負は2日制で、先に4勝した方が名人を獲得します。
第1局では藤井名人が先勝し、初防衛に向けて白星スタートを切っています。
対局の会場には、抽選で選ばれた観客が、目の前の真剣勝負に興奮している様子でした。
藤井名人のファンは―
「涙が込みあがってきてしまって、止めるのに必死なぐらい感動」
「独特の緊張感の中で見ることができて夢の中にいるような感じ」
観客は―
「(会場では)すごく緊張した」
「一手一手のその先まで考えて打っているようですごい」
一方、名人戦に合わせ、成田市内では県出身のプロ棋士らあわせて5人による指導対局が開かれました。
参加した将棋ファンは真剣な表情で次の手を考え一戦を交えたほか、中には駒の進め方についてプロ棋士からアドバイスを受けながら対局している子どももいました。
参加した成田市の11歳の男の子は、「地元で名人戦が開かれるのはとてもうれしい。指導対局では負けたが、これからは駒の進め方を工夫して、段位をあげたい」と話していました。
担当者は「普段会えないプロ棋士と対局し、将棋に親しんでほしい」と話しています。