転売ヤーを襲う憎悪の連鎖──菅田将暉×黒沢清のサスペンス映画が不穏すぎる

転売で稼ぐ青年の日常が、集団の狂気によって脅かされていく──主演を菅田将暉さん、監督/脚本を黒沢清さんが担当するサスペンススリラー映画『Cloud クラウド』が、9月27日(金)に公開される。

今回、特報映像とティザーポスターが解禁。映像では、クラシックの名曲ヴェルディ「レクイエム」の「怒りの日」が流れる中、菅田将暉さん演じる主人公・吉井良介が、突如標的として狙われる姿が描かれている。

ティザーポスターは、拳銃を手にして廃墟にたたずむ吉井と、すりガラスの扉の向こうに立つ袋マスクを被った男の2種類。

「狂気に狙われる」「“だれもが標的になりうる”隣りあわせの恐怖」というキャッチコピーが書かれ、突然匿名の不特定多数者から狙われる恐怖を象徴するビジュアルとなっている。

不特定多数の憎悪を向けられる主人公役に菅田将暉

映画『Cloud クラウド』は、『スパイの妻』や『アカルイミライ』で知られる黒沢清さんが監督/脚本をつとめ、俳優の菅田将暉さんが主演するサスペンススリラー。

主人公は「ラーテル」というハンドルネームを使い、転売で稼ぐ青年・吉井良介。転売での稼ぎが軌道に乗り出した矢先、周囲で不審な出来事が起こる物語だ。

解禁された特報映像には、不気味な袋マスクを被った男が登場。さらに、「ラーテル」への憎悪が書き込まれたネット画面が映し出される場面では、「こいつ殺す」という不穏なささやきも聞こえてくる。

吉井良介はなぜ、誰に狙われているのか? 標的となった彼は、憎悪の連鎖から生まれる集団狂気に晒されていく。特報のラストは、囚われた吉井のセンセーショナルな姿で締めくくられている。

集団狂気と現代社会を『Cloud クラウド』はどう描くのか?

ライブやコンサートのチケットをはじめ、最新ゲーム機にブランドスニーカー、限定プラモデル、トレーディングカードゲームなど、近年、社会問題化する高額転売。

転売する側は「転売ヤー」と呼ばれ、ネット上を中心に批判の対象となっている。

『Cloud クラウド』の主人公である吉井も転売で稼いでいるという青年。映画では彼を狙う集団狂気を通じて、転売行為とそれを含む現代社会をどのように描くのだろうか。

なお、菅田将暉さん以外のキャストは、吉井の謎多き恋人・秋子役を古川琴⾳さん、吉井に雇われたバイト青年・佐野役を奥平⼤兼さん、ネットカフェで生活する男・三宅役を岡⼭天⾳さん、吉井が働く工場の社長・滝本役を荒川良々さんが演じる。

そして、吉井を転売業に誘う先輩・村岡役として窪⽥正孝さんも出演。

黒沢清監督による映画『Cloud クラウド』は、9月27日より全国の劇場で公開される。

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