世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、寧夏図書館で瓦当の伝拓技法を体験する親子。(銀川=新華社記者/艾福梅)

 【新華社銀川4月23日】今年で29回目を迎える「世界図書・著作権デー(世界本の日)」(4月23日)を前に、中国寧夏回族自治区銀川市の寧夏図書館で21日、中国伝統印刷技法の体験イベントが開かれ、多くの親子連れが伝統文化の魅力を間近に感じた。

 会場には木版印刷や「伝拓」と呼ばれる技法、線装本(糸とじ本)の製本などの体験企画が用意され、親子連れが列を作った。同館典蔵部の職員は「伝拓」について、宣紙と墨汁を使って石碑や瓦当(がとう、筒瓦の先端部分)、器物の文字や模様を紙の上に鮮明に写し取る技術と紹介し、各工程を実演した。参加者は各工程を体験、会場に用意された十二支の模様を施した瓦当を使い、自身の干支を写し取った。

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、若者に石碑の伝拓技法を指導する寧夏図書館典蔵部の職員。(銀川=新華社記者/艾福梅)

 同館の古書修復師、馮子堯(ふう・しぎょう)さんは線装本の制作を指導した。線装本は通常、宣紙を用いて特殊な方法で印刷、装丁を行うため、独特な芸術的魅力を持つ。馮さんは書籍の各部分の名称を紹介し、こよりで本文の用紙をとじ、表紙と裏表紙で挟んで糸を通した針で徐々に装丁、製本していく過程を実演した。見学していた親子は、昔の人の知恵を目の当たりにし驚いた様子だった。参加した小学生は「どの工程も簡単そうに見えるが、実際にやってみるととても難しいことがわかった。制作した線装本は大切に保存したい」と感想を述べた。

 同館職員によると、ここ数年、体験イベントを毎年開催しており、2023年だけでも22回実施したという。(記者/艾福梅)

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、寧夏図書館で木版印刷を体験する若者。(銀川=新華社記者/艾福梅)

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、若者に木版印刷の工程を説明する寧夏図書館典蔵部の職員。(銀川=新華社記者/艾福梅)

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、親子連れに線装本の製本工程を説明する寧夏図書館典蔵部の職員。(銀川=新華社記者/艾福梅)

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、若者に木版印刷の工程を説明する寧夏図書館典蔵部の職員。(銀川=新華社記者/艾福梅)

世界本の日、中国の伝統的印刷技法を体験 寧夏回族自治区

21日、線装本の製本工程を説明する寧夏図書館典蔵部の職員。(銀川=新華社記者/艾福梅)

© 新華社