ニューヨークの酒蔵で仕込んだ「獺祭」 日本国内で販売好調 アルコール若干控えめの大吟醸

日本酒「獺祭」の銘柄で知られる山口県岩国市の旭酒造がアメリカの酒蔵で仕込んだ「ニューヨーク産」の日本酒を23日から国内でも販売し、人気を集めています。

旭酒造は去年3月、アメリカ・ニューヨーク州に酒蔵を建設し、海外での日本酒製造を始めました。
そこで造られるのは純米大吟醸の新ブランド「獺祭ブルー」で「青は藍より出でて藍より青し」ということわざにちなみ日本の獺祭を超えていくという思いが込められたものです。
原料には日本産の酒米・山田錦と現地、ハドソンバレーの水が使われています。

23日から販売されるのは精米歩合23%と50%の2つのタイプでどちらもアルコールを若干控えめに仕上げたものです。
合わせておよそ2万6000本を国内の一部店舗で取り扱い、県内の店舗でも予約販売分がすでに完売となるなど人気を集めています。

旭酒造は今回の販売について「日本で獺祭を支えてくれたお客様に一度味見して飲んでいただきたかった」と話しています。

<スタジオ>
ニューヨーク産の獺祭がどんな味なのか想像もできませんが、匹田さんいかがですか。

【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
「日本のものが海外から逆輸入される。日本人にとってはたまらないもの。酒蔵をニューヨーク近郊に作って酒蔵のツアーやテイスティングをやっている。単にお酒をつくるだけでなく体験もやっている。日本の文化が根付く」

アメリカでの日本酒のシェアは0.2%とまだまだ伸びる市場で、獺祭ブルーはアメリカの赤身の肉と合うということで新しい日本酒の価値観も見つかりそうです。

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