沖縄の書店員が勧める一冊は 沖縄書店員大賞が決定

県内の書店員が、「今いちばん読んで欲しい本」を選ぶ、沖縄書店大賞が今年も決まりました。

沖縄書店大賞は、県内17の書店に務める104人の書店員が「今いちばん読んで欲しい本」を選ぶもので今年が10回目の開催となりました。

このうち沖縄部門で大賞に選ばれたのは、写真家・岡本尚文さんのリメンバリングオキナワです。

戦後の沖縄を記録した写真と同じ場所を、同じ構図で撮影し、過去と今を対比することで戦後復興からの歴史の移ろいを見ることができます。

▽岡本尚文さん:
「沖縄の戦後の歴史みたいなものをなんとか写真とか表現の中で伝える事ができないかという思いでずっとやってきました。それを形にしたのが「島建築」「島料理」「リメンバリングオキナワ」です。」

岡本さんはこれまでも「沖縄島料理」や「沖縄島建築」で沖縄書店大賞の優秀賞や、準大賞を受賞していて、それらに続くシリーズの「リメンバリングオキナワ」で、念願の大賞受賞となりました。

街並みの移り変わりだけでなく人々の暮らしや営みも大きく変化してきたことが定点で捉えた写真に見ることができます。

▽岡本尚文さん:
「ひとりの人の生活、生きた時間というものが実は、沖縄全体の戦後の歴史になってくるという事をまず大事にしたい。できるだけ多くの皆さんに、記憶の扉を叩くというか、自分自身の生活の歴史に気付いてもらうことを一つの目標として作ってきています。」

また、準大賞には、沖縄テレビで毎週金曜日に放送している「アゲアゲめし」の公式ガイドブックが選ばれ、そのほかの部門では全国的にも話題となった黒柳徹子さんの「続・窓ぎわのトットちゃん」や鈴木のりたけさんの、「大ピンチずかん2」が大賞に選ばれました。

本屋大賞の実行委員会は「素晴らしい本を求めて書店に足を運んでもらい、もっと本に親しみを持って欲しい」とコメントしています。

© 沖縄テレビ