今年もまたイルカが!福井市の鷹巣漁港を悠々と 地元は今後の影響を憂慮

ここ数年、イルカが福井県内の海水浴場に出没し、海水浴客がかまれてけがをすることも多くありました。海水浴シーズンはまだ先ですが、20日、福井市内の海水浴場近くの漁港にイルカが出没しました。目撃した地元の漁業関係者を取材しました。

20日に福井市内の漁港で目撃されたイルカ。背びれがはっきりと映っています。

田島嘉晃アナウンサー:
「イルカが目撃されたのは、漁船が係留されている福井市の鷹巣(たかす)漁港です。港の中を悠々と泳いでいたそうです」

漁港内でイルカを見つけたのは、地元に住む漁師の山田芳弘さんです。山田さんは「見たらイルカが泳いでいた。これは、また昨年同様に色んな問題を起こすと心配になった」と話します。

2023年7月、鷹巣海水浴場に1頭の野生のイルカが現れました。イルカは2年前から鷹巣海水浴場に出没し、海水浴客に近付くなどしたため、地元の観光協会が市の協力を得て、イルカが嫌がる超音波装置を設置するなど対策を講じてきました。しかし8月には、イルカの体を撫でていた遊泳中の20代の男性が噛まれ、手足を15針縫うケガをしました。

鷹巣観光協会・小玉征子会長:
「イルカに近づかないで、触らないで、といくら言っても結構触る人がいる。そういう人が被害に遭っているので、イルカが近づいてきたら速やかに砂浜に上がってほしい」

2023年にイルカの姿が確認された鷹巣海水浴場と、3日前に目撃された鷹巣漁港は直線距離で600メートルと近い距離にあります。果たして、同じイルカなのでしょうか。地元の漁師、山田さんは漁業への影響を心配しています。

漁師・山田芳弘さん:
「スクリューを回しているので、それにイルカが当たると壊れる。スクリューも30万円ほどかかってしまう。イルカが寄ってこないように専門の人の知恵を借りて対策ができたら」

今後の対策について、鷹巣漁港を管轄する県越前漁港事務所に尋ねると、漁業関係者 に対してイルカへの注意喚起を促し、被害が出た場合は対応を検討するとしています。

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