3月過去最大の資金流入、中国本土から香港・マカオ 越境理財通

[上海 23日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)のデータによると、広東省と香港・マカオで個人投資家による理財商品への相互投資を認める「クロスボーダー・ウェルス・マネジメント・コネクト(越境理財通)」制度の下で、3月に中国本土から香港・マカオに流入した投資資金が過去最高を記録した。

2月下旬に個人の投資枠を3倍に拡大し、参加上限を緩めたことが寄与した。

3月の流入額は130億8800万元(18億1000万ドル)。2月の8倍近くに達し、2021年後半の制度開始以降で最高となった。

中国の長期国債利回りは現在、約20年ぶりの低水準で、本土の投資家は資金待機先の選択肢が限られている。

本土の投資家が同制度の下で香港・マカオに保有する投資商品の市場価値は3月時点で162億4000万元。預金は160億元。

香港の金利は米国の金融政策に連動しており、本土の預金や金利商品に比べて利回りが有利になっている。

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