「特に旧市街地を中心に被害」震度6弱を観測した高知県宿毛市 地盤工学の専門家が現地調査

震度6弱を観測した高知県宿毛市の被害状況について、地盤工学の専門家が現地を調査しました。

宿毛市役所を訪れたのは高知大学防災推進センターの副センター長で地盤工学が専門の原忠教授です。原教授は中平富宏市長や職員から屋根瓦の落下や水道管の破損による断水など、市内の被害状況について聞き取りました。

その後は、被害があった場所を調査。住宅地を流れる川の橋が崩れ落ちた場所では「橋の中央に亀裂が入り、鉄筋の入ってない部分が崩れ落ちたのでは」と説明していました。

また、コンクリートの塀が割れて田んぼ脇の通路に倒れた場所も確認。ここは、今回の地震で被害が最も大きかった場所とみられ、原教授は塀の基礎部分の強度が弱いことや、近くに水路があって軟弱な地盤であることなどが要因として考えられると分析していました。

(高知大学 原忠 教授)
「街全体が被害を受けるというのではなく、スポット的に、特に旧市街地を中心に被害があった。これは地震動だけではなく、地盤の堆積構造、軟弱性、建物の構造、老朽度、そういったものが影響していると思った」

宿毛市では24日にかけて雨の予報となっています。市は、新たな被害の有無について確認したうえで24日の夕方に対策本部会議を開き、対策本部を継続するか解散するかを検討する方針です。

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