「彼はただ勝ちたいだけ」ホリデーの献身性をセルティックスの同僚が絶賛「欠場して痛感したよ」<DUNKSHOOT>

今季、リーグベストの64勝18敗(勝率78.0%)を記録したボストン・セルティックスにおける守備の要、そしてプレーオフでカギを握る選手の1人がベテランガードのドリュー・ホリデーだ。

4月中旬にセルティックスと延長契約を結んだ33歳のホリデーは、193cm・93kgの屈強な体躯を活かしたディフェンスが最大の魅力。加えてキャリアで7度プレーオフに進出し、70試合で平均17.5点、5.2リバウンド、6.9アシストをマークしているように大舞台での実績も十分で、2021年にはミルウォーキー・バックスのリーグ制覇へ多大な貢献をしている。

「彼は素晴らしいね。コートで様々なことをこなしてくれる。それは一緒にプレーしてみないと、毎日目の当たりにしてみないとわからないことでもあるんだ。(肩のケガで)数試合を欠場した時でさえ、“彼がプレーメークして、ルーズボールへ跳び込んだりしていたんだ”ということを痛感したくらいさ。まさに、コートの両エンドで、すべてのことをそつなくこなすことができるんだ」
マイアミ・ヒートとのプレーオフ・ファーストラウンドを前にそう話したのは、ホリデーとバックコートコンビを組むデリック・ホワイトだ。

今季のホリデーは平均フィールドゴール試投数でチーム5位の10.0本ながら、同3位の32.8分に12.5点、5.4リバウンド、4.8アシストと攻守両面で活躍。「彼はどれだけ点を取ったか、数字を気にすることはない男なんだ。ただ勝ちたいだけなのさ」と、ホワイトもそのアンセルフィッシュなプレーを称賛する。

ジェイソン・テイタムにジェイレン・ブラウン、アル・ホーフォード、ホワイトという昨季の戦力に、クリスタプス・ポルジンギス、そしてホリデーを加え、充実の布陣で臨む今季のプレーオフ。ヒートとの1回戦初戦に114-94で快勝と好スタートを切った名門が、このままフランチャイズ史上18度目のリーグ制覇に向けて邁進することができるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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