「時間をかけて信頼を」なぜ騙されやすい?SNS型投資・ロマンス詐欺急増 注意点は?

有名人になりすましSNS上の広告を通じて投資などを呼びかけ金をだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害が長崎県内で急増しています。ニセ電話詐欺と異なり被害は幅広い世代に及んでいて、県警が注意を呼びかけています。

「SNS型投資・ロマンス詐欺」は著名な投資家をかたったり、恋愛感情を抱かせたりして、投資名目などで金銭をだまし取る詐欺です。

インスタグラムなどに表示される投資関連の広告やマッチングアプリをきっかけに被害者と接触し、ラインでのやりとりに誘導して言葉巧みに金を振り込ませるのがおもな手口です。

長崎県警察本部犯罪抑止対策室 野村寛隆室長
「ニセ電話詐欺の場合は身近なところで誰かが止めてくれる機会がありました。しかしSNS型投資・ロマンス詐欺はネットで完結してしまうので誰かに止めてもらうことが非常に難しい内容になっています」

SNS型投資・ロマンス詐欺は去年の後半から全国的に増えていて、長崎県内ではことし1月から3月までの被害額がおよそ3億円と、すでに去年1年間の被害額を上回っています。

被害拡大を受けて県警では対策を強化していて、ニセ電話詐欺との違いに特に気をつけてほしいとしています。

長崎県警察本部犯罪抑止対策室 野村寛隆室長
「急な事実を告げて被害者の心理を動揺させて、急いで騙し取るのがニセ電話詐欺の手口でした。(SNS型投資・ロマンス詐欺の)手口というのは信頼させて信頼に基づいてお金を騙し取る、キーワードは恋愛感情、親近感、信用できるという気持ちを持たせたうえでの詐欺になりますので」

時間をかけて信頼を築く「SNS型投資・ロマンス詐欺」被害者には40代から60代の現役世代も多く、幅広い世代に被害が及んでいるのも特徴です。

警察は「『投資で絶対に儲かる』などと言われ、金を振り込むよう指示された場合は詐欺を疑ってほしい」とした上で、SNSの使い方にも注意を呼びかけています。

長崎県警察本部犯罪抑止対策室 野村寛隆室長
「SNSで投資、個人名義の口座に送金することは大変危険です。個人口座も違法に売買されている個人名義の口座も氾濫していますので、この点で被害を見破っていただきたい」

県内でも今月に入り数百万円の被害が相次いでいる「SNS型投資・ロマンス詐欺」

SNS上の広告を安易に信用せず、少しでも不審に思ったら家族や警察に相談することが必要です。

© 長崎放送株式会社