元西武助っ人がメジャーで「最高のリリーバーに」 長い下積みも…遂げた覚醒に米記者注目

メッツのリード・ギャレット【写真:Getty Images】

西武でもプレーしたメッツのギャレットが今季いまだ無失点…奪三振率は驚異の「17.22」

メジャーリーグで快投を続けているメッツのリード・ギャレット投手が注目を集めつつある。今季は6試合に登板し、3勝1セーブをマーク。10回2/3を投げてここまで自責点はゼロ、21個の三振を奪い、奪三振率17.72と出色の働きを見せている。かつて西武でもプレーした右腕に対し、米記者は「ほとんど注目されず、プロとして10年過ごしてきた彼が、2024年にはMLBで最高のリリーバーになるかもしれない」と言及している。

ギャレットは2019年にタイガースでメジャーデビュー。しかし同年は13試合に登板して防御率8.22と結果を残せず、同年オフに西武と契約すると、1年目の2020年は最速162キロをマークするなど、49試合に登板して3勝2敗16ホールド、防御率3.10の成績を収めた。翌2021年はチーム2位の61試合に登板。4勝3敗17ホールド2セーブ、防御率3.77の数字を残したが、オフに退団した。

2022年にはナショナルズとマイナー契約を果たした。昨季はオリオールズに移籍し2試合に登板したが、6月に事実上の戦力外(DFA)となった。その後、ウェーバーを経由してメッツに移籍。同年は2球団で11登板、防御率6.41に終わっていた。今年はオープン戦で4試合に登板し防御率3.60。4月1日(日本時間2日)にメジャー昇格していた。20日(同21日)に敵地で行われたドジャース戦では2点リードの9回に登板し、3者連続三振を奪う快投でメジャー初セーブをマークした。

覚醒した右腕に対し、ニューヨーク紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者はギャレットが頭角を現しつつあることに言及。「彼はキャリアを通して、DFA、アウトライト、オプションされてきた男だ」としつつ、活躍の場を日本に移す経験をしながらも「希望を持ち続けてきた」とした。

ヘイマン記者はギャレットが変貌を遂げた要因について、カーブの改良やツーシームを再び駆使したことに加え、信頼してくれる投手コーチの存在、そしてストライク先行の投球ができていることを挙げた。右腕のこれまでの歩みを「マイナーリーグ11球団、大リーグ5球団(テキサスが2回)、そして2年間の日本滞在が1回」と、平坦な道のりではなかったと強調した。

日本での日々に対しては、「彼は最初の子供が生まれた4日後に西武ライオンズで投げるために出発し、(新型コロナの感染拡大による)パンデミックが始まった中、9か月間を東京郊外で一人で過ごした。彼は孤独で、日本のリーグのことも言葉もわからなかった。しかし、彼には夢があり、“信じられないような努力家”である妻のメアリーも支えてくれた」と分析した。(Full-Count編集部)

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