「巨人2-0中日」（23日、ひたちなか市民球場）
中日が泥沼の5連敗で3位に転落した。リーグ10勝一番乗りを果たしたチームがまさかの大失速だ。
苦しい状況を象徴するようなプレーが起こったのは四回だった。1死から巨人・岡本和が高々と飛球を打ち上げた。遊撃・山本は落下地点に入ったかと思われたが、ホームからセンター付近へ強く吹いていた風にあおられ、グラブの横をすり抜けて打球は芝生に弾んだ。
この間に岡本和は二塁へ到達。2死無走者のはずが一転して1死二塁のピンチへ変わった。小笠原は次打者・丸を打ち取ったものの、萩尾にフルカウントから左前に適時打を浴びた。
打線は山崎伊の前にわずか3安打に封じられた。七回に中田翔の四球と岡林の安打で1死一、二塁の好機を作ったが、代わった高梨に代打・大島が遊ゴロに倒れた。名誉挽回を期した山本は空振り三振。以降も巨人のリリーフ陣を捉えることができず2試合連続の完封負けを喫した。
チームはセ・リーグ10勝一番乗りを果たしてからこれで5連敗。貯金はわずかに「1」となった。開幕直後の快進撃は「春の珍事」で終わってしまうのか－。チームの真価が試される時を迎えた。
