“年収1千万円”で採用の元電通マンが活躍…四日市市のふるさと納税『3.7倍』に 赤字解消へ積み上げ図る

2023年度の三重県四日市市のふるさと納税の寄付額が、前年度の3.7倍となる3億円を超え、大幅に増えました。背景には「元電通マン」の活躍がありました。

三重県四日市市の森智広市長は23日、頬を緩めながら会見しました。

森智広四日市市長:
「寄付総額が3億1824万円。ひとまず100点満点なのかなと」

発表したのは、2023年度のふるさと納税の寄付額です。その額が前年度に比べて3.7倍に増加しました。

市民が他の自治体に寄付をしてしまうことで、ふるさと納税の赤字額が9億円を超えていた四日市市。大幅に寄付が増えた背景には、ある人物の活躍がありました。

森智広四日市市長:
「1年間、様々な発想を出してもらって、どんどん突き進んできた結果かなと」

2023年5月に、年収1000万円の条件で市が採用した日下幸一郎さん(60)は、広告代理店・電通の元サラリーマンで、新たに181品目の返礼品を開拓しました。さらに、PR写真やキャッチコピーに工夫を凝らすなど、宣伝のプロの視点でテコ入れを続けてきました。

ふるさと納税戦略プロデューサーの日下幸一郎さん:
「四日市を選んでもらうためのメッセージを入れて差別化したことによって、多くの寄付が入った」

森智広四日市市長:
「止まったら負けてしまいますので。この1年間、大きな財産を蓄積できましたので、さらに寄付金額の上乗せに挑戦していきたい」

赤字の解消にはさらなる寄付の積み上げが必要で、四日市市は2024年度は5億円以上の寄付額を目指しています。

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