【早出し】小国で8月31日に開催へ 米坂線復活絆まつり実行委設立、方針決定

米坂線の早期復旧に向け、沿線地域の連携を強めていくことを確認した関係者=米沢市・JR米沢駅

 2022年8月豪雨で被災し、区間運休が続くJR米坂線の早期復旧に向けた「米坂線復活絆まつり」の実行委員会設立総会が23日、米沢市のJR米沢駅で開かれ、まつりを8月31日に小国町で開催する方針を決めた。復旧の見通しが立たない中、沿線の魅力発信を通じて山形、新潟両県と沿線自治体が連携を強め、鉄道での復活に向けた機運を高める。

 実行委員会は両県と沿線の置賜地域、新潟県下越地域の11市町村、商工、農業団体のトップらで組織し、両県の関係者や市町村長ら約30人が参加した。実行委員長に就いた仁科洋一小国町長は「一日も早い復旧のためには関係者の結集が必要」と強調した。

 まつり会場は、JR小国駅周辺を軸に調整する。では沿線市町村のご当地グルメや観光情報を紹介し、地元アーティストによるコンサートなどを予定する。

 米坂線は全体の約75%に当たる67.7キロ、今泉-坂町(村上市)間で運休が続く。吉村知事と新潟県の花角英世知事は今月都内で会談し、「JRが鉄道として復旧することが必要」との認識を共有した。JR側は復旧費用を約86億円と示しているものの、現時点で復旧か廃線かの方向性は決まっていない。

© 株式会社山形新聞社