阪神が価値あるドローで首位堅守 4イニング連続でサヨナラのピンチをしのぐ 岡田監督は笑み 強力投手陣が被弾ゼロの快記録に王手

 12回、度会を空振り三振にしとめた岩崎(撮影・佐々木彰尚)

 「DeNA1-1阪神」(23日、横浜スタジアム)

 阪神が4イニング連続でサヨナラのピンチをしのぎきり、今季3度目の引き分け。首位の座をガッチリキープした。試合終了直後、岡田監督は笑みを浮かべてハイタッチに向かった。

 1-1で迎えた九回、ゲラが牧&宮崎に連打を浴びて1死一、三塁のピンチを招いた。代打・伊藤への初球にスチールされ二、三塁と状況が変わったが、あえて満塁策を採用せず。フルカウントから低めの変化球を振らせて2死までこぎつけた。ここで安藤投手コーチがマウンドへ。ここでも満塁策は採らず、山本勝負で木浪のファインプレーもあって遊ゴロに仕留めた。

 延長十回は、大和の内野安打から1死二塁の好機を作られたものの、桐敷が度会を捕邪飛に仕留め、続く関根を空振り三振に斬った。続く十一回は2死二塁のピンチを招くも、坂本が二塁へのけん制球で牧をタッチアウト。3イニング連続でサヨナラのピンチをしのぎきった。

 十二回は岩崎が四球と桑原の安打で2死一、三塁のピンチを背負ったが、最後はドラフト1位の度会を3球三振に仕留めてゼロを刻んだ。

 打線は初回、相手先発のジャクソンから森下が自己最長タイの7戦連続安打となる中前打、大山が右前打を放ち2死一、三塁とするも、佐藤輝が空振り三振。先制点を奪えなかった。

 その後は好機すら作れない展開が続いたが、1点を追う六回、中野が四球を選ぶと、森下が左翼線への二塁打を放った。中野は三塁で一度ストップするも、左翼・楠本の悪送球で中継プレーが乱れる間に生還。同点に追いついた。

 先発の村上は二回に牧の安打や自身の暴投で2死三塁のピンチを招くと、山本に適時右前打を献上。先制を許した。それでも三回以降は安定感抜群の投球。七回には2四球などで2死満塁のとヤマ場を迎えたが、代打・大和を一邪飛に打ち取り、勝ち越しを許さなかった。

 岡田監督は木浪のファインプレーに「あれはナイスプレーやと思うよ」とたたえ、「しのいでしのいでの引き分けやからな。まあそれはやっぱりピッチャー陣の頑張りやな」とリリーフ陣を絶賛。「まあ負けなくて良かった、引き分けで。負けへんことが大事やからな」と語った。

 これで投手陣は13試合連続で被弾ゼロ。2リーグ制以降、1955年に樹立した14試合連続の球団記録にリーチをかけた。

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