新進気鋭4監督によるオムニバス映画『GEMNIBUS vol.1』公開へ&特報解禁 上白石萌歌が公式アンバサダーに!

4月23日開催の映画『GEMNIBUS vol.1』製作発表会見より(C)2024 TOHO CO., LTD.

東宝が新たに手掛ける才能支援プロジェクト「GEMSTONE Creative Label」初の劇場公開作品として、4人の新進気鋭な監督たちによる短編オムニバス映画『GEMNIBUS vol.1』が、6月28日よりTOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田にて2週間限定公開されることが決定。公式アンバサダーに上白石萌歌が就任した。併せて、ポスタービジュアルと特報が解禁された。

同プロジェクトは、フォーマット、メディア、そして実績の有無を問わず、クリエイターが自由に才能を発揮できる場を提供するという目的で、東宝の若手社員が立ち上げた。

『GEMNIBUS vol.1』のラインナップには、YouTubeで公開された監督作『ゴジラVSガイガンレクス』が1000万回超え、続く『ゴジラVSメガロ』が430万回の再生数を誇り、全世界からの注目を集める日本のトップCGクリエイター・上西琢也による〈シネマティック・バージョン〉の映画『ゴジラVSメガロ』。全編スマホ内で完結する縦型ホラーという新領域で挑んだ映画「娯楽」でTikTok TOHO Film Festival 2022にてサードアイ賞を受賞した平瀬遼太郎のサイコスリラー映画『knot』(三浦貴大、SUMIREら出演)。『平家物語』『薬屋のひとりごと』などで絵コンテ・演出を務めるアニメーション界の新鋭ちなが監督、ピアニスト・角野隼斗が音楽を担当というタッグが実現したアニメーション映画『ファーストライン』。第75回カンヌ国際映画祭#TikTokShortFilm コンペティションでグランプリを受賞し、TikTok TOHO Film Festival 2022ではテクニカル賞を受賞した、縦型映画のパイオニアともいえる本木真武太のSF学園ゾンビ映画『フレイル』(奥平大兼、莉子ら出演)というジャンルの垣根を超えた作品が勢ぞろいした。

特報は公式アンバサダー・上白石萌歌のナレーションで「東宝、やります」の言葉を皮切りに、ゴジラの咆哮(ほうこう)が響き渡る。テーマソングに起用されたVaundyの「常熱」が彩るなか、4作品それぞれのワンシーンが映し出され、東宝と4監督の挑戦の始まりを垣間見ることができる。

ポスタービジュアルには堂々と刻まれた“新時代。見よ。”の言葉と、新しい時代を見据えるかのように見る者の心を刺す真っすぐな視線を向けたゴジラの姿が描かれている。

なお本日4月23日に東京ミッドタウン日比谷で製作発表会見を行い、監督・プロデューサー陣のほか、本作の公式アンバサダーを務める上白石萌歌が登壇。上白石は本プロジェクトの前身である次世代のクリエイターを発掘するオーディション・プロジェクト『GEMSTONE』でも2021年に実施された第6回オーディションの審査員として参加しており、クリエイターの熱意や意欲といったクリエイティブ精神に向き合って自ら作品を選出したという経緯のもと、「GEMNIBUS vol.1」公式アンバサダーとして起用された。

上白石は「新しい才能が芽吹く瞬間に立ち会わせていただけるのは光栄です。私自身エンタメに携わる中でへこむ瞬間もありますが、それを膨らませてくれるのもエンタメの力。クリエイターの方々の魅力を発信できるよう力になれたらと思います」と語り、「新しい才能が発見されていろんな方へ広まっていくのは素晴らしいですよね。映像作品は大きなスクリーンで観るのが一番だと思うので素敵な試みだと思います」と本プロジェクトへの期待を明かした。

『ゴジラVSメガロ』の上西琢也監督は「すでに公開したYouTube版から劇場公開に向けて色々とバージョンアップしていますので、ぜひ映画館でご覧いただきたいです」、『knot』の平瀬遼太郎監督は「TikTokで賞をもらってからお話いただいて、今作は自分の中で長年テーマであった“親子”を扱った作品です。劇場公開されたら想いを受け取って帰って欲しいなと思います」、『ファーストライン』のちな監督は「アニメ作品だと今まであまりアニメーター自身が主人公の作品はなかったかと思います。今回ジブリの井上俊之さんにご紹介いただいて、バトンを受け取った気持ちでした。これからの若いアニメーターの方に寄り添うような作品を目指して作ったので、ぜひ観ていただきたいです」、『フレイル』の本木真武太監督は「世界中の人々に伝わる作品にしたかったので、セリフも少なくビジュアルストーリーテリングを意識しています。ただの娯楽で終わらずに社会問題なども盛り込んでいるので、ぜひ注目していただけたらと思います」とそれぞれ熱く語った。

質疑応答では、初の劇場作品ということで普段の映像制作と異なった点などを尋ねられると、上西監督(『ゴジラVSメガロ』)は「大きい画面で観るので液晶よりも、シーン毎に細かくチェックしました」、平瀬監督(『knot』)は「制作に関わる人の多さですね。今だかつてない経験だったと思います。意識した事は劇場の空間の中でどう受け取っていただけるか、音や画角を非常に気を付けて制作しました」、ちな監督(『ファーストライン』)は「普段はモニターでみる作品を作っているので、今回はスクリーンに映った時の光や色の使い方。TVアニメとは違うことをやろうとスタッフの方とも話していて。何より劇場になると音響が贅沢に使えるので音響スタッフの方にこだわっていただいて、普段と違い刺激的な制作現場でした」、本木監督(『フレイル』)は「普段はワンオペで行うことが多いのですが、今回たくさんの方と関わって1人の限界を感じました。不安を抱えて悩んで撮影に挑むこともあるんですが、今回はプロデューサーから的確なアドバイスがいただけたりして1人で抱え込まずにいられたので、皆で作る方が好きだと改めて感じました」と違いを明かした。

また、本企画が若手クリエイターにとってどれくらい意味を持つのか監督へ質問が挙がり、上西監督は「機会をもらえて感謝しています。こうして劇場公開というかたちで発表する場を設けていただけるのは嬉しい」、平瀬監督は「若手にスポットライトを当ててくれる企画なので、何か面白い事をやろうって姿勢は今後も映像業界に必要な姿勢なので、こういった取り組みは素晴らしいと思います。未来を担っていくプロジェクトになるんじゃないかと思い参加しました」とコメント。

ちな監督は「TVアニメで頑張っているクリエイターは世に出る機会が少ない。アニメに情熱を持つ若手が、こういった企画で今後どんどん出て行ければと思います」、本木監督は「東宝がSNSだけで終わらないように、若手の可能性を信じて劇場公開へ踏み切ってくれたのは攻めていると思いました。日本の映画業界を変えてくれると信じています」と語った。

続編はあるのか尋ねられると、GEMSTONE Creative Label統括・栢木琢也は「こういったプロジェクトは続けることが大事だと思っています。vol.2を製作すべく企画開発を進めていまして、実写は年内に撮影のイメージで進めています」と言い切り、本プロジェクトの第2弾へ意欲を見せた。

後半パートでは、先んじて鑑賞した上白石が各作品のおすすめポイントを尋ねられ、『ゴジラVSメガロ』については「映像も音響も最先端の技術で作られていて、圧倒的な臨場感で逃げなきゃって思う程、リアルを体験できる作品でした」、『knot』について「サイコスリラーのジャンルを超えてしまうほど、緻密に練り上げられて深い人間ドラマをでした。改めて親子って不思議な糸で繋がれていて、儚くて尊いものなんだなと再認識しました。ラストカットがゾットしたので、早く皆さんにも観ていただきたいです」とアピール。『ファーストライン』について「夢を追いかけている全員の方に響く作品。夢を追いかける1人である私自身、理想と現実の間で葛藤することがあるのですが、そういった夢を追いかける熱意やひた向きさを描いていてグッときました。画面に張りついてみてしまうほど、繊細で大胆な作品でした」とコメント。『フレイル』について「青春やゾンビ、社会問題などいろんな要素が詰め込まれた作品。年を重ねるってどういうことなんだろうとか、お話の入口はポップなんですが、この作品の持つ奥深さに惹かれました。音響もこだわっていて、劇場で浴びたら恐ろしいだろうなと、早く大画面で観たいと思いました」とそれぞれの見どころをしっかりと伝えた。

そして「同じ映像作品でも、4人の監督によってこんなにも違う世界が広がるんだと思いました。自分では処理できない感情や不安を抱えていても、うまくやっていけそうと悩みを一瞬にして吹き飛ばされる強烈な映像体験が待っているので、ぜひ映画館で観ていただきたいなと思います!」と、上白石を筆頭にプロデューサー陣も4作品の魅力をたっぷり語り尽くした。

短編オムニバス映画『GEMNIBUS vol.1』は、6月28日よりTOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田にて2週間限定公開。

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