米3月新築住宅販売、8.8%増の69万3000戸 予想上回る

[ワシントン 23 日 ロイター] - 米商務省が23日発表した3月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比8.8%増の69万3000戸だった。ロイターがまとめた市場予想(67万戸)を上回った。

2月の販売戸数は63万7000戸と、前回発表の66万2000戸から下方改定された。中古住宅の慢性的な在庫不足が需要を下支えしたが、住宅ローン金利の高止まりにより勢いが抑制される可能性がある。

3月の販売戸数は前年同月比で8.3%増えた。

新築住宅販売戸数は米国の住宅販売戸数のうち10%超を占める。契約時に計上されるため住宅市場の先行指標となるが、前月比の増減率は大きく変動しやすい。

ハイフリークエンシー・エコノミクスの米国チーフエコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は「住宅ローン金利がここ数週間で7%を超え、住宅購入者にとって逆風になっている」と指摘。「それでも中古住宅の供給不足により、需要が新築住宅にシフトする可能性が高い」と述べた。

米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)のデータによると、30年固定金利住宅ローン金利の平均は再び7%超えとなった。

先週発表されたデータによると、3月の一戸建て住宅着工件数と建築許可件数はいずれも減少し低水準となった。

3月の新築住宅販売は4地域全てで増加。北東部で27.8%、中西部で5.3%、人口密度の高い南部で7.7%、西部で8.6%それぞれ増加した。

3月の新築住宅価格の中央値は43万0700ドルと前年同月比で1.9%下落した。

3月は30万─39万9999ドルの価格帯の物件が新築住宅販売の大部分を占めた。続いて50万─74万9000ドルの価格帯だった。

3月末時点の新築住宅の在庫は47万7000戸。2月は46万5000戸だった。

3月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は8.3カ月。2月は8.8カ月だった。

建設中の住宅が在庫の59.1%を占めた。未着工住宅は22.2%、完成住宅は18.7%だった。

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